カルチャリアは、従業員数100名以上300名未満の企業の経営者109名に対し、「心理的安全性」に関する調査を実施した。調査期間は2021年10月28日〜28日。
心理的安全性は健全な組織運営のために重要だと思うか質問したところ、「かなりそう思う」が70.7%、「ややそう思う」が28.4%で、99.1%の経営者が、「心理的安全性」は健全な組織運営のために重要だと回答した。
自身の勤めている企業で「心理的安全性」を高める施策を行っているかを聞くと、「行っている」が54.1%、「行っていない」が35.8%という結果となった。「行っている」と回答した人に、心理的安全性を高めるために行っている施策について尋ねると、「ビジョン、ミッション、バリューをチーム内で共有」が71.2%、「メンバーのキャリア形成をサポート」が54.2%、「ミーティングで全員が発言する機会の確保」が50.8%であった。
また、「行っている」と回答した人への心理的安全性を高めるために行っている施策についての自由回答では、「手順の統一」や「第三者によるチェック、アンケートによる実態把握」などが挙げられた。
さらに、「行っている」と回答した人に、心理的安全性の取り組みが売上や生産性の向上につながったと思うかを尋ねたところ、「かなりそう思う」が32.2%、「ややそう思う」が52.5%という回答となった。
その一方で、「行っていない」と回答した人に、心理的安全性を確保することについてのイメージや感想を聞いたところ、「安心感と危機感のバランスは考えどころだと思う」や「手法や手段がわからない」などの意見が挙がった。
心理的安全性を正しく理解し、企業価値・売上向上に向けてさらに取り組みを実施してきたいと思うか、と質問したところ「かなりそう思う」が45.0%、「ややそう思う」が47.7%という結果となった。
自身の勤め先の中で、成果・売上が上がっているチームの特徴はあるかと尋ねたところ、「リーダーが優秀」が52.3%、「チームの仲がいい」が40.4%、「優秀な人が集まっている」が32.1%であった。
この調査の結果を受けて同社は、「新型コロナウイルスは多くの企業の売上・利益に打撃を与えたが、裏側には、従業員の『エンゲージメントの低下』や『やりがいの低下』もあるのではないだろうか。本調査でも、ほとんどの企業が『心理的安全性』の必要性を感じていながらも、約4割の企業は、具体的な施策の実施に至っていない事実が明らかになった。心理的安全性の取り組みで『売上/生産性向上』を実感する企業が8割を超えていることからも、従業員の心理的安全性の確保が、企業に良い影響を与えると言えるだろう』と述べている。