SmartHRは、新会社「Nstock(エヌストック)」を設立した。代表取締役には、SmartHR取締役ファウンダー 宮田 昇始氏が就任する。
Nstockは、スタートアップ企業が人材を呼び込むために活用している無償の税制適格ストックオプションや、信託型ストックオプションといった株式報酬の発行・行使の裏側で、従業員と会社の間で大量のペーパーワークが発生していることに着目。クラウド型ソフトウェア「Nstock」を開発・運営し、ペーパーレス化などを図って、株式報酬の発行・管理・行使などを効率化する。SmartHRのクラウド人事労務ソフト「SmartHR」とも、顧客基盤やシステム連携、将来の構想など、多くの事業シナジーを見込む。
また、従業員のモチベーションやエンゲージメントの向上を目的に発行するストックオプションだが、離職防止の効果を得られなかったり、「株は怖いものだ」という従業員側の先入観から、かえって離職を誘発していたりすることが同社の調査で判明。加えて、ストックオプションは創業間もない時期に設計する必要があるため、株式・税制・人事・組織などの知識や経験に乏しい創業者が、一般的な雛形を踏襲してしまう例も多い。その結果、市場環境に合わず、従業員が魅力を感じづらいこともあるという。
そこでNstockは、ストックオプションの価値を社員に正しく伝え、スタートアップ業界全体の株式報酬制度自体を新しくすることにも取り組む。これにより、スタートアップ業界に優秀な人材を惹きつけ、業界全体の活性化を図るとしている。
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