データサイエンティスト協会は、国内企業におけるデータサイエンティスト(以下、DS)の採用に関する調査結果を発表した。
調査の概要と結果は以下のとおり。
- 調査対象:日本国内一般企業の人事担当者(従業員30名以上の企業を対象に、企業規模別にランダム抽出)
- 調査手法:郵送法+Web調査
- 調査期間:2021年9月10日~10月21日
- 有効回答数:約333社(郵送140社/Web193社)
DSを直近1年で増やした企業は、41%であった。
一方、DSを目標通り確保できなかった企業は、62%で昨年よりも拡大している。
DS人材の育成・研修制度として、社内外の研修制度を提供している企業は減少した。
今後増員したいDSのタイプとしては、ビジネスタイプが36%、アナリストタイプが28%、エンジニアタイプが34%となった。
今後、採用・育成したいDSは「ビジネス課題解決を得意とする人材」が最も多く、43%で過去最高水準となった。
また、「データを使ったサービスを開発する人材」に対する採用・育成ニーズも増加傾向にある。中途採用では、「経験者のみ」を採用する企業の割合は72%となり、昨年から続いて高い水準となっている。
同調査結果について、データサイエンティスト協会 調査・研究委員会 委員長の塩崎潤一氏は、次のように述べている。
「企業のデータサイエンティスト採用に関する調査も今年で3回目となりました。新型コロナウイルスの影響で採用動向に大きな影響があることが懸念されましたが、DSに対する採用意欲は旺盛で、目標通り確保できなかった企業は62%もありました。また、今回の調査では、ビジネスタイプのDSに対する意向が高まっていることも特徴的でした。採用・育成したいDSは『ビジネス課題解決を得意とする人材』が最も多く、過去最高水準でした。DSに対しては、単純にデータを分析するだけという役割ではなく、ビジネスを変革する役割まで期待するようになっていると言えます」
同調査結果の詳細は、データサイエンティスト協会が発行したPDFで確認できる。
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