パーソルキャリアは、職種×スキルの平均年収が分かるデータ「保存版ハンドブック スキル年収マップ」の第2弾として、「ITエンジニア編」を6月6日に公開した。
同スキル年収マップは、転職サービス「doda」の転職統計データを活用して作成。1つの職種でスキルに応じた「職種×スキル」の平均年収を算出し、採用担当者は自社が求めるスキルを持つ人材の適正な年収を一目で把握することが可能である。また、データの精度を高めるために、キャリアアドバイザーがヒアリングを行い、職務経験やスキルレベルを確認したデータを活用。その上で、経験スキルごとにセグメントをして年収を算出しているという。
同スキル年収マップの記載内容(※一部抜粋)は、以下のとおり。
【職種別平均年収】トップは、ITコンサルタントで752万円
平均年収の1位は、IT戦略の策定やその実現など企業の命運を担う、ITコンサルタント(752万)。2位は企業のサイバーセキュリティーに対応するセキュリティエンジニア(675万)、3位はIT企業の売上に大きく影響するプリセールス(670万)となっている。
【職種×スキルの平均年収】トップは、ITコンサルタント×グリッドコンピューティングで1066万円
職種×スキルで平均年収を見たところ、1位はITコンサルタント×グリッドコンピューティングが1066万円となり、最も高い組み合わせとなっている。2位はセキュリティエンジニア×ラインマネジメントで863万円、3位は社内情報システム(社内SE)×IFRSで841万円となっている。
【開発言語別の平均年収ランキング】平均年収トップの開発言語は、ABAPで661万円
開発言語別の平均年収ランキングでは、1位にSAP製品の開発言語である「ABAP」(661万)、2位にデータアナリスティクスや統計解析で活用されている「R」(656万)、3位に大規模配信システムなどでの活用されている「Perl」(630万)という結果になった。ランキングトップ10を見ると、今多くのエンジニアから注目されている「Go」(627万)が7位にランクインしている。
【ITエンジニアが学びたい言語ランキング】学びたい言語と平均年収が高い言語には乖離が存在
ITエンジニアが学びたい(強化したい)プログラミング言語ランキングでは、1位Python(平均年収ランキング16位:590万)、2位Java(平均年収ランキング18位:573万)、3位JavaScript(平均年収ランキング31位:561万)となった。学びたい言語は、今後の需要が見込まれる言語がランクインする傾向にある。一方で、平均年収が高い言語は、以前からニーズが高く、経験や知識が豊富なエンジニアが多いため、学びたい言語と年収の高い言語の順位に乖離が生じたと考えられる。
同社は今後、「営業職」や「機械・電気・電子の技術職」「接客・販売・サービス職」などのスキル年収マップを順次公開する予定だとしている。
なお、同スキル年収マップは、無料でダウンロードできる。掲載職種は以下のとおり。
ITエンジニア、ITコンサルタント、プリセールス、業務系アプリケーションエンジニア、Webサービス系エンジニア、スマホアプリ・ネイティブアプリ系エンジニア、制御系ソフトウェア開発エンジニア、インフラエンジニア、セキュリティエンジニア、社内情報システム(社内SE)、サポート・ヘルプデスク、データサイエンティスト
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