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採用ブランディング ケーススタディ feat. talentbook | #3

デンソーの採用ブランディング ブランドが通用しない新領域の人材に人事・広報が組んで魅力を伝える

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 人材獲得競争がますます熾烈になっている現在、転職潜在層までを対象とした中⻑期的な人材獲得活動が不可欠となっている。その核となる活動が、採用候補者に自社や事業を知ってもらうことで、入社に至るまでの関係性を構築する「採用ブランディング」だ。しかし、ブランディングといっても通常の活動と何がどう異なるのか、迷う方も多いだろう。そこで、採用ブランディング支援サービス「talentbook」を提供するPR Tableと、その顧客企業の対談を通じて、採用ブランディングの考え方や実践方法を探っていく。第3回は株式会社デンソーの広報渉外部 坂口順規氏と人事部 山﨑奈都子氏、ならびに株式会社PR Table アカウントエグゼクティブの菅田一輝氏にご登場いただいた。

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ブランド力が通用しない中での採用という難題

──まずはデンソーにおける採用の状況や課題についてご紹介いただけますか。

坂口順規氏(以下、坂口) デンソーは「人と社会の幸せのために、新しい“できる”を実現する」というスローガンの下、2030年の目指す姿として「地球にやさしく、すべての人が安心と幸せを感じられるモビリティ社会の実現に向け、新たな価値を創造し続ける企業」を掲げています。その実現のために、広報は広報、人事は人事で課題感を持って、それぞれで活動を行いながらも方向としてはぶれずに、同じ目標に向かって邁進(まいしん)してきました。

 そもそも、自動車業界は今まさに大きな技術的・市場的変革の最中にあり、業界の存続すら危ういといわれています。デンソーもまた、新しい価値を提供していかなければ生き残りは難しいという危機感の下、変革を担う人材の採用に力を入れてきました。特に近年は人事戦略の指針として、「実現力のプロフェッショナルを増やしていくこと」を掲げています。これまでデンソーが強みとしてきた高い技術・技能で物をつくり上げる「量産実現力」に加え、これから特に重要となるのが、自ら意味のある課題を形成し、価値や事業を共創する「事業実現力」で、これら2軸で人材の採用および育成を進めています。

坂口 順規氏
坂口 順規(さかぐち じゅんき)氏
株式会社デンソー 広報渉外部 ブランド推進室 ブランドコミュニケーション2課 担当係長
2013年に株式会社デンソーに新卒入社。情報システム部門でITエンジニアとして、営業・生産管理に関する社内システムの構築に携わる。2019年に社内公募で広報渉外部に異動。オウンドメディアの戦略・企画策定や、企業・採用ブランディング、記事や動画などのWebコンテンツ制作を担当している。

山﨑奈都子氏(以下、山﨑) 業界変化に合わせてデンソーも変革すべきという認識は、全社共通のものになってきましたね。変革の担い手としてのマインドや能力を求めていくことはもちろんですが、対象とする領域についても従来の機械・電気だけでなく、ITやソフトウェアといった新しい分野にも広げつつあります。しかしながら、特に新卒採用は売り手市場で、ソフトウェア人材をはじめ、幅広い専門分野での人材の獲得合戦が激化しています。特にソフトウェアの領域では、就職先としてのデンソーの認知度が低いため、こちらから能動的にアプローチしていく必要があります。そこで、PR活動にはこれまで以上に力を入れていかなければならないと考えています。

坂口 そうですね。変革を生み出すための多様な人材、特にソフトウェア人材の採用を強化していること、そして、そうした人材に魅力を感じてもらえる場であることを広く伝えていく必要が生じています。

山﨑 そしてもう一つ、やはりコロナ禍の影響はとても大きいものがありました。これまで対面で実施してきた企業説明会などの採用イベントが全てオンラインへ移行したために、直接話をして魅力づけしたり関係性をつくったりすることが難しくなっています。デンソーはBtoBビジネスで、かつ事業の幅も広いため、学生さんが入社後のイメージを持ちづらいという課題がありました。コロナ前は「職場受け入れ型のインターンシップ」を通して、仕事内容や社風、働き方への理解を深めてもらっていましたが、それもこの2〜3年ほど実施できずにいます。

山﨑 奈都子氏
山﨑 奈都子(やまざき なつこ)氏
株式会社デンソー 人事部 採用室 新卒採用課
人事コンサルティングのベンチャー企業に新卒入社。コンサルティング事業部で、コンサルタントとして、約20社の新卒採用活動支援や内定者・社員向け研修を行う。2020年に株式会社デンソーに入社。新卒総合職の採用担当として、PRから選考までの企画・実行を行っている。

坂口 オンラインで広く多くの方に、デンソーで働くことの魅力を伝えられるような方法はないか、模索を続けてきましたが、他社に比べてもまだ十分とはいえず、その結果、エントリー数や内定承諾率がやや低下傾向にありました。そのような中、PR Tableさんにご相談する機会があり、採用ブランディングという考え方に基づいて、新たにオンライン上での取り組みを強化することにしたのです。

菅田一輝氏(以下、菅田) いまお話しされたような課題感は、デンソーさんだけでなく、自動車業界のあらゆる企業が持っているといって過言ではないと思います。自動車業界は、自動車というハードウェアだけでなく、自動運転や交通事故ゼロといった社会課題への取り組みを進めています。それらを推進するためには、従来採用してきた人だけでなく、ソフトウェアについてテクノロジー面やビジネス面の資質・スキルを持つ人が必要です。そうした人に働く場として意識してもらうには、これまでのブランドイメージから脱却し、新しいブランドイメージを確立させることが必須でしょう。業界全体でのリブランディングの中で、デンソーさんにもその必要性があると感じました。

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

エディター&ライター。児童書、雑誌や書籍、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ライティング、コンテンツディレクションの他、広報PR・マーケティングのプランニングも行なう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

市古 明典(HRzine編集長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾品会社の社員、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

関口 達朗(セキグチ タツロウ)

フリーカメラマン。1985年生まれ。東京工芸大学卒業後、2009年に小学館スクウェア写真事業部入社。2011年に朝日新聞出版写真部入社。2014年から独立し、政治家やアーティストなどのポートレート、物イメージカットなどジャンルを問わず撮影。2児の父。旧姓結束。趣味アウトドア。

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