学情は、2024年卒学生対象「就職人気企業ランキング」を発表した。
調査の概要と結果は以下のとおり。
- 調査期間:2022年4月1日~10月31日
- 調査対象:2024年3月卒業予定の全国大学3年生、大学院1年生
- 有効回答数:8345名
- 調査方法:1. あさがくナビ登録学生へE-mailにて告知。Web上の入力フォームによる回収、2. 同社主催のイベント来場学生へのWeb入力フォームによるアンケート調査および回収
トップは5年連続の伊藤忠商事
総合ランキングのトップは5年連続で伊藤忠商事がランクイン。5年連続トップは2001年以降で初めての快挙となった。総合商社は資源高や円安がプラスに働き、業績が好調。17位に三菱商事(前年49位)、47位に住友商事(同83位)、91位に三井物産(同98位)と4大商社が軒並み順位を上げた。
2位は、昨年5位から順位を上げた任天堂がランクイン。過去最高の順位となった。携帯型ゲーム機ニンテンドースイッチの世界販売台数1億台突破に加え、「あつまれ どうぶつの森」などソフトの大ヒットも話題となっている。3位は講談社となった。
ソニーグループ(前年71位)が21位、バンダイナムコエンターテインメント(同50位)が26位に順位を上げたほか、出版社は、集英社5位、KADOKAWA12位、小学館14位が上位に名を連ねた。「巣ごもり需要」が一段落してもゲーム業界や出版業界は高い人気を誇っている。電子コミックや動画、ゲームなど、デジタルコンテンツを提供する企業が、デジタルネイティブである学生から支持を集めた。
例年人気の食品メーカーは今年も強く、味の素、アサヒ飲料がトップ10に入った。50位以内には、業界別で最多となる10社がランクイン。2020年調査(2022年卒学生対象)で順位を急伸させたイオングループは、10位に入った。2020年調査10位、2021年調査9位、2022年調査10位と3年連続で10位以内を維持している。行動制限の緩和により飲食店で食事をする機会は増えているものの、「自宅での食事」を支えるスーパーも、引き続き人気を集めていることが分かる。
オリエンタルランドが、昨年33位から9位にジャンプアップ。コロナ前までは人気業界だった旅行や航空業界に復活の兆しが見えてきた。13位に入ったJTBグループ、49位に入ったANA(全日本空輸)は、コロナ前の調査ではトップ3の常連企業。JTBグループは中止していた新卒総合職採用を2023年卒から再開、ANA(全日本空輸)も2022年卒、2023年卒と大幅に縮小していたが、2024年卒での採用数増に期待がかかる。JAL(日本航空)も、昨年152位から順位を上げ77位に入った。いずれも政府の全国旅行支援などの後押しもあり、業績回復局面にある。
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