保健同人フロンティアは、ストレスチェックサービス「HoPEサーベイ」において、2023年度の実施状況をまとめた統計分析の概要を発表した。
高ストレス者率について、健康経営を推進している企業で13.1%、その他の企業で14.0%と有意な差がみられた
同調査の全対象企業における高ストレス者率の平均は13.8%だった。健康経営推進企業とその他の企業で高ストレス者率を比較したところ、健康経営推進企業について、高ストレス者率が有意に少ない結果がみられた。また、健康経営推進企業の中には取り組みを始めたばかりの企業もあり、高ストレス者の減少まで影響が及んでいない企業が一定数あることも考えられる。
人材定着、生産性のすべての尺度において、健康経営を推進している企業のほうが有意に良好
同社が開発した「人材定着(インクルージョン尺度)」「生産性(エンゲージメント尺度)」という尺度におけるすべての項目において、健康経営推進企業のほうが、その他の企業よりも有意に良好な結果がみられた。特に「成長できる職場」「心理的に安全な職場」において、その差は顕著である。健康経営施策によって、心身の健康だけでなく組織への定着やモチベーションの向上にもポジティブな影響が出ていることが示唆された。
健康経営を推進している企業のほうが、有意にプレゼンティーズムによる損失が低い結果に
健康経営を推進している企業とその他の企業で比較すると、健康経営推進企業で84.9%、その他の企業で82.8%と有意な差がみられ、プレゼンティーズムによる損失が低いという結果となった。
調査レポートは、同社Webサイトからダウンロードできる。
なお、同調査の概要は次のとおり。
- 調査期間:2023年1月1日~12月31日
- 調査対象:ストレスチェック「HoPEサーベイ」を受検した従業員
- 分析対象者数:34万3047人
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