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HRzine Day 2025 Winter セッションレポート | #4

「労務担当者のキャリアデザイン」の描き方 『図解 労務入門』を書いた坪谷氏・岩田氏・古茶氏と考える

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 国が主導し推進してきた働き方改革に加え、コロナ禍によって労働者の「生き方」や「働き方」が急速に多様化した現在。各社の労務担当者が果たすべき役割はますます大きくなっている。一方で、労務担当者は領域の特性上、「どのようなキャリアを目指したらよいのか」「どのような切り口でキャリアを考えていくのか」を見いだすことが難しいといわれている。そこで、書籍『図解 労務入門』の著者3名が、イベント「HRzine Day 2025 Winter」において、「労務担当者のキャリアデザイン」について語り合った。

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労務担当者には3つの役割が求められている

 「労務の最新知識を体系的に理解し、実践につなぐことができる1冊だ」と高い評価を得ている『図解 労務入門』(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)。その著者である坪谷邦生氏、岩田佑介氏、古茶宏志氏の3氏が、労務担当者のキャリアデザインをテーマにパネルディスカッションを行った。

 講演の冒頭、坪谷氏が人事に対する自らの定義と著書を執筆した意図を語った。

 「『人事』とは『人を生かして事をなす』ことです。1人ひとりの力が十全に発揮され、組織の目的が成し遂げられる状態、つまり『人』と『事』を同時に実現することが『人事』だと私は考えています。また、『労務』は法改正への対応など『具体的なやり方』に焦点が当たることが多い仕事です。現場で起きた問題に対応することは大切ですが、これからの自社にとって何が大切なのか、先手を打って体制を整えていく必要があると考え、この書籍を執筆しました」(坪谷氏)

坪谷 邦生氏

坪谷 邦生(つぼたに くにお)氏

株式会社壺中天 代表取締役
壺中人事塾 塾長

1999年、立命館大学理工学部を卒業後、エンジニアとしてIT企業(SIer)に就職。2001年、疲弊した現場をどうにかするため人事部門へ異動、人事担当者、人事マネジャーを経験する。2008年、リクルートマネジメントソリューションズ社で人事コンサルタントとなり50社以上の人事制度を構築、組織開発を支援する。2016年、アカツキ社の「成長とつながり」を担う人事企画室を立ち上げる。2020年、「人事の意志をカタチにする」ことを目的として壺中天を設立し現在。主な著作『図解 人材マネジメント入門』(2020)、『図解 組織開発入門』(2022)、『図解 目標管理入門』(2023)、『図解 労務入門』(2024)など。

 本論の最初に、岩田氏が「労務担当者のキャリアは成果・能力・役割の3つの視点から考えてはどうか」と提案した。今回、岩田氏がフォーカスしたのは、役割と能力の2つだ。最初に「労務の役割を視聴者がどう感じているのか。チャットに書き込んでほしい」と視聴者に呼びかけた。

岩田 佑介氏

岩田 佑介(いわた ゆうすけ)氏

岩田社会保険労務士事務所 所長

特定社会保険労務士。株式会社パソナ、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社の2社にて人事コンサルタント、ライフネット生命保険株式会社の人事部長を務めた後に独立。著書として『図解 労務入門』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『ベンチャー・スタートアップ企業の労務50のポイント』(セルバ出版)、『経営戦略としてのワーケーション入門』(金融財政事情研究会)。

 視聴者からは、「全従業員との信頼関係の基盤」「会社を守る役割と従業員を守る役割の二刀流」など、さまざま声が寄せられた。それらを受けて、著者らの持論を坪谷氏が代表して解説した。

 「我々は労務に求められる役割は3つあると考えています。それらが木の年輪のような構造になっています。最も真ん中にあるのが『オペレーションエクセレンス(OE)』です。これは、業務に関するさまざまなオペレーションを滞りなく正確に処理していく役割を担っています。その一回り外にあるのが『ルールマスター(RM)』。ここは、労働者からの相談や労務トラブルに関して、ルールに照らし合わせながら迅速に解決へと導く役割です。最も外側にあるのが『ストラテジスト(ST)』。社会全体のマクロな動きに注目しながら、自社で取り組むべきことを構想し、社内に実装する役割です。この3つの中で最も重要なのはOEです。ここが崩れるとすべてが崩れてしまいます」(坪谷氏)

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 さらに、坪谷氏は3つの役割について補足した。

 OEは、労務業務の正確なオペレーションを担う。その上で、見直し・改革を行うだけでなく、新規施策をオペレーションへ落とし込むことも役割となってくる。RMは、イベントの発生と相談、ルールの使いこなし、対応の検討と提案を行う。STは、労働者のニーズや社会のマクロな動きに合わせて働き方とルールを変更し、自社に実装して、社会的インパクトにもつなげていく役割を担う。

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 そう述べたうえで、坪谷氏は視聴者に「自らが果たしている役割を一度考えてほしい」と呼びかけた。

 これに対して、チャットには「社員の人生の一部に関わっている」「給与計算を通じて社員とその家族の生活を支えている」「人事としての数値を意味のある情報として加工し、提供している」といった声が寄せられた。

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この記事の著者

袖山 俊夫(ソデヤマ トシオ)

上智大学法学部卒。上場企業に入社し、宣伝部に在籍。その後メディア・コーディネーターとして独立。以来、多くのフリーランススタッフと案件ごとにユニットを編成し、大手新聞社グループ各社が発行する媒体のコンテンツ制作をハンドリングする。現在は、執筆業に専念。経営やHR分野を中心に、企業経営者や人事責任者、大...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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