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社員の「やる気スイッチ」はどこにある? 自律型人材を育む人事の3ステップ | 第3回

漠然とした不安を解消して自律的なキャリア形成を促す! 社員の働く価値観に応じた4つのアプローチ

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 前回は、社員の「現状維持バイアス」を打ち破り、「未来の自分」を具体的に描き始めるための方法、すなわち「現状と未来のギャップ」を認識させる重要性について解説しました。社員が「このままではいけない」「変わりたい」と思い始めたとき、人事として次にとるべきステップは明確です。それは、その変化の意欲を自社内でのキャリア形成に結び付けることです。多くの社員は、自社にどのような成長の機会やキャリアパスがあるのか、実は「意外と知らない」状態にあります。未来がぼんやりとした霧の中にあると、不安から自律的な行動は生まれません。今回は、自社でのキャリアの道筋を明確に示して、社員の「見えない不安」を取り払い、「視界良好」な状態をつくり出すための具体的なアプローチを紹介します。

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努力の方向性を示す:「未来への地図」の必要性

 社員が「変わりたい」と1歩踏み出しても、その努力がどこに向かうのか、会社の中でどう報われるのかが見えなければ、その意欲はすぐにしぼんでしまいます。これは、目的地なく航海をしようとするのと同じです。どんなに船員(社員)が優秀でも、羅針盤(キャリアパス)がなければ、漂流してしまうでしょう。

 特に、ジョブ型雇用への移行が進む現代においては、「努力すれば報われる」という曖昧なメッセージではなく、「このポジションには、このスキルが必要」と示すことで、「社内のこのポジション、この領域で活躍したいので学ぼう」という意欲につながります。この具体的な「未来への地図」を示すことが人事の重要な役割となります。

地図のイメージ
地図のイメージ
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 社員が「自律的・主体的なキャリア形成」を求められることにストレスを感じるのは、その地図が示されないまま、「自由に歩け」と言われているような息苦しさ・不安があるからです。この不安を取り除くことが、自社でのキャリア自律を促すための鍵となります。

働く「価値観」を理解し、多様なキャリアの道筋を示す

 ここで重要になるのが、社員が「何を重視して働きたいのか」という働くうえでの価値観を深く理解し、その価値観に応じた多様なキャリアパスを示すことです。

 リクルートマネジメントソリューションズの調査「若手・中堅社員の組織適応に関する現状把握調査(2025)」では、若手・中堅社員の働く価値観を分析するために、以下の2つの軸を用いています。

  1. 「生活重視 ⇔ 仕事重視」(仕事と生活の優先度)
    • 生活重視型:働く上では生活やプライベートの充実を第一に考えたい
    • 仕事重視型:やりがいのある仕事が担当できるならば、とことん仕事に打ち込んでみたい
  2. 「現在起点型 ⇔ 目標志向型」(キャリア形成に対する考え方)
    • 現在起点型:自分はキャリアの目標を定めてそれを目指すタイプではなく、将来に向けて今できることに取り組み、どれだけ自分の力を高められるかが課題である
    • 目標志向型:自分には将来やりたいことや実現したい目標があり、それを今後のキャリアの中でどのように実現していくかが課題である

 この2つの軸から生まれる4つのタイプは、社員が会社に求める「道筋」が1つではないことを示唆しています。人事施策は、この多様なニーズに対応できているでしょうか。

働く価値観の4タイプ
働く価値観の4タイプ
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社員の「やる気スイッチ」はどこにある? 自律型人材を育む人事の3ステップ連載記事一覧

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この記事の著者

山本 りえ(ヤマモト リエ)

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ エグゼクティブコンサルタント。

社会保険労務士として中小企業の人事・労務支援に従事した後、株式会社リクルートマネジメントソリューションズにて、コンサルタントとして幅広い業種やテーマに対して企業変革支援を行い、プロジェクトで関わった企業数はのべ200社を超え...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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