Legal Nodeは、パワーハラスメントおよびセクシュアルハラスメントの社内調査を支援するAIエージェント(β版)を、同社の法務ノウハウMCP「Legal Node MCP」において、2026年9月1日から提供すると発表した。同機能の開発は、2026年8月21日に法務省が公表した「ビジネス分野におけるAI等法務業務支援サービス提供と弁護士法第72条の関係について」と題したガイドラインを踏まえて進められた。
Legal Nodeがまずハラスメント分野、とりわけパワハラ・セクハラの社内調査を選んだ理由は次の4点。
- センシティブ情報であること
- ハラスメント(とりわけセクシャルハラスメント)に関する情報は、センシティブ情報であり、その取り扱いには慎重になる必要がある。
- 社会において頻繁に生じている問題であること
- 厚生労働省によれば「いじめ・嫌がらせ」は民事上の個別労働関係紛争相談の中で13年連続最多だった。
- 迅速な対応が求められること
- パワーハラスメントおよびセクシュアルハラスメントは、それぞれの指針が「事案に係る事実関係を迅速かつ正確に確認すること」を求めている。
- 事実の認定が難しいこと
- ハラスメントは、客観的な証拠が残らない場面や、第三者のいない場所で行われる場面が少なくない。申告者と相手方の説明が食い違ったときに、どこまでを事実として認めてよいかは、経験のない担当者には難しい判断になる。
本機能の特徴は、MCP(Model Context Protocol)というAIが外部のデータや機能を安全に呼び出すための共通規格を活用し、弁護士がまとめた社内調査の進め方を、普段使いのAI(ChatGPTやClaudeなどMCP対応AI)で利用できる点。専用ソフトの操作は不要で、対応AIに話しかけるだけでハラスメント調査プロセスを段階的に支援可能。主な機能として、関係者へのヒアリング項目整理、時系列記録などの台帳管理、事実認定の支援、厚生労働省指針との対応付け、社内報告書骨格の生成などを提供する。
同機能が支援する主な社内調査は次のとおり。
- 申告者・相手方・第三者のそれぞれについて、何を聞くべきかの整理
- 聞き取りの内容と客観資料を突き合わせて整理するための、台帳・時系列の項目立て
- 確認できた事実と、確認するに至らなかった事項の切り分け
- 厚生労働省の指針が求める措置項目との対応付け
- 決裁欄を備えた社内調査報告書の骨格
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また、先のガイドラインを踏まえ、同機能では次のようなことは行わない。
- 法的な評価は行わない:ハラスメント該当性、懲戒の当否その他の法的評価は返さない。確認された事実を指針の定義要素に対応付け、「確認できる要素」「確認するに至らない要素」として整理するにとどめ、最終的な判断は弁護士に確認するよう案内する。
- 個別事案の内容を受け取らない:実名、社名、部署名、日時、場所、供述内容、チャットやメールの本文、資料の本文は受け取らない。案件の状態を同社サーバーに保存することもしない。
- 紛争対応には使えない:利用の開始時に、訴訟・労働審判・調停・交渉その他の紛争対応には使わないことの確認を求め、これが確認できない限り内容を一切返さない。
- 人が行う工程を代替しない:ヒアリングの実施は人が行う。ヒアリングの実施前には、調査責任者による承認の工程を置いている。
なおLegal Node MCPは、弁護士が作成・確認した法務ノウハウを、ChatGPTやClaudeなどの対応AIから読み取り専用で呼び出せるサービス。契約書や資料を同社サーバーに蓄積せず、守秘性にも配慮した形態となっているという。
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HRzine編集部(エイチアールジンヘンシュウブ)
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