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イベントレポート | Engineers Recruiting #0

エンジニア採用に社会学からアプローチ、候補者から注目される企業になるための理論を明かした


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 経済産業省の調査によれば、2026年を境に「従来型のIT人材」は過剰になるという。一方で、クラウドやビッグデータ、IoT、AIなどの扱いに長けた「先端IT人材」は圧倒的に不足する。これからのビジネスに必要なのは、もちろん先端IT人材だ。圧倒的に不足するというこの人材をどうしたら採用できるのか――この課題に社会学・哲学の観点から切り込んだのが、8月23日に開催されたイベント「Engineer's Recruiting #0」の千田和央氏(LAPRAS株式会社 HRBP)によるセッションである。本稿ではその模様をお伝えする。

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そもそも採用とは何か

 Engineer's Recruitingは「エンジニアが適切に採用に関わる企業を増やす」ことを目的に、千田氏が発起人となって立ち上げたプロジェクト。エンジニア採用が重要視されている社会背景から具体的な手法まで、スクール形式で学ぶイベントを全3回開催するという。今回開かれたのはそのプレイベントで、千田氏からはエンジニア採用の現状と、エンジニアを採用するために知っておきたい社会学・哲学上の理論、および採用担当者にこれから求められる能力について解説がなされた。

千田 和央氏
千田 和央(ちだ かずひろ)氏
LAPRAS株式会社 HRBP。Engineer's Recruiting発起人。
リクルートエージェント、ドワンゴの新卒/中途採用を経て、スタートアップに専門領域を絞り、採用/人事制度構築/組織開発/上場準備を経験。2018年からLAPRAS株式会社でHRビジネスパートナーとして人事業務に従事。採用関係13年、人事9年。

 経済産業省によれば、2030年までに日本国内では不足するエンジニアの数が45万人に達するという。ただし、2026年を境に従来型のエンジニアは過剰になる。不足するのはクラウドやビッグデータ、IoT、AIなどの扱いに長けたエンジニア。今後のビジネスで大きな戦力になるのは、もちろん後者である。この希少な人材を巡る採用競争はますます過熱していくだろう。

 そのような状況においては、採用の仕方も従来型では立ち行かない。これまでのやり方を見直し、適切な形にしていくにはどうすればよいか。千田氏はそのための話として、まずは「採用とは何か」から問い直した。

 千田氏によれば、採用とは「求職者の認知を獲得するゲーム」だという。欲しいと思っている人材に自社を知ってもらい、共感してもらい、希望を持ってもらい、コミットしてもらう。これがすべて。では、自社を選んでくれるまでの認知を、エンジニアはどのようにしたら持ってくれるのだろう。

採用とは「求職者の認知を獲得するゲーム」
採用とは「求職者の認知を獲得するゲーム」
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 それを理解するために、千田氏が最初に紹介したキーワードが「ディスコース」である。

 言葉や文を見たとき、人は過去に触れたコンテキスト(時間的・歴史的・文化的・社会的状況)から形成されたイメージによって、その意味合いを認知している。このイメージのことをディスコースという。例えば、グーグルやプリファードネットワークスという社名を見たとき、多くの人は「高い技術を持つ企業」と認知するだろう。これは過去に触れた両社のコンテキストが、そう認知させるディスコースを形成させるものだったからだ。

 一方、実は高い技術を持っていても、聞いたことのない企業に対しては、当然だがそのようなディスコースは形成されない。米国サンフランシスコにゼットスケーラという、技術力の高さで現地では有名な企業があるが、会場の参加者の間には同社のことを「高い技術を持つ企業」と認知させるディスコースはなかった。誰も同社のことを知らなかったからだ。

 つまり、物事に対する認知を決めるのは、人々の中に形成されているディスコースということである。このことをエンジニア採用に当てはめれば、「エンジニアにとって、みなさんの会社が良いか悪いか(という認知)は、(エンジニアの間に形成された)ディスコースが決定する」ということになる。

ディスコースとは
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この記事の著者

市古 明典(IT人材ラボ ラボ長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾店の売り子、辞書専門編集プロダクションの編集者(兼MS Access担当)を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、資格学...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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