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インタビュー | エンジニアリング組織の進化

組織拡大中のGunosyがエンジニアリングマネージャーに加えてリードエンジニアを設置、その理由・メリットとは

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 「グノシー」「ニュースパス」「LUCRA(ルクラ)」といった情報キュレーションサービスをはじめ、数々の事業を展開している株式会社Gunosy。組織の成長に合わせて、2019年7月より、エンジニアリングマネージャーに加え、新たに「リードエンジニア」を開発部門に設置したという。その理由は何か。リードエンジニアとエンジニアリングマネージャーの役割分担や、CTO・VPoEとの関係性とは。同社 執行役員 最高技術責任者(CTO)小出幸典氏と、執行役員 VP of Engineering 加藤慶一氏に話を聞いた。(インタビューはオンラインで実施)

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リードエンジニアはなぜ必要か

――御社でリードエンジニアの設置に至った経緯を教えてください。

小出幸典(以下、小出):理由は4つあります。1つめは、組織のマネジメントに重きを置いたエンジニアリングマネージャーとは別のルートを作りたかった、つまり技術力を武器にキャリアアップできるパスを作りたかったこと。2つめは、若手のエンジニアにとって、見本となるような姿を見せてほしかったこと。3つめは、エンジニアリングマネージャーと役割分担をしながら、対等な関係で相談できるポジションを設定したかったこと。そして4つめは、CTOの仕事を委譲することで、各プロダクトチームが自立して前に進めるようにしたかったことです。

小出 幸典氏
小出 幸典(こいで ゆきのり)氏
株式会社Gunosy 執行役員 最高技術責任者(CTO)。
慶應義塾大学政策・メディア研究科修了。アクセンチュア株式会社を経て、2014年Gunosy社へ入社。メディアプロダクトの配信アルゴリズム開発や、全社データ基盤構築等を担当し、2019年7月より Gunosy 執行役員 最高技術責任者(CTO)。2019年設立の Gunosy Tech Lab の所長も兼務している。

――小出さんおひとりですべてのチームの指揮を執るには、限界が来たということですか。

小出:そうですね。プロダクトごとにエンジニアチームがあるので、プロダクトが増えるにつれ、それぞれのエンジニアチーム内のことやプロダクトの技術的なことを細部まで見るのは難しくなっていました。将来を見据え、スケールする組織にするためには、僕の仕事を委譲できる存在が必要でした。

――なるほど。では現在、CTOの小出さんと、VPoEの加藤さんの役割分担は、どのようにされているのか、および新設されたリードエンジニアと、既存のエンジニアリングマネージャーの違いについて、教えていただけますか。

加藤慶一氏(以下、加藤):CTOが技術にフォーカスして責任を持っているのに対し、VPoEはエンジニアのピープルマネジメントやチームビルディングといったマネジメントを担っています。これに対し、リードエンジニアは“ミニCTO”、エンジニアリングマネージャーは“ミニVPoE”のようなイメージですね。

――リードエンジニアのミッションを具体的に挙げるとすれば、何でしょう?

加藤:まずは各チームの技術力を底上げすること。そして未知の領域に挑戦したり、技術的負債を返済したりする際の意思決定にも関わっています。

――現在、リードエンジニアとエンジニアリングマネージャーは、何名いらっしゃいますか。

加藤:リードエンジニア、エンジニアリングマネージャーは合わせて15名ほど在籍しています。現状は、すべてのチームにリードエンジニアを置いているわけではありません。

――今後はすべてのチームに設置されたいですか。

加藤:それが理想ではありますね。

――そもそも御社ではリードエンジニアのキャリアを目指したいというニーズが現場にあったのでしょうか。

小出:そうですね。従来のエンジニアリングマネージャーには、高い技術力に加え、チームマネジメントやプロジェクトマネジメント、ピープルマネジメントなど、非常に多くの素養が求められていました。しかし、エンジニアの中には、「技術力を武器に成長したい」という意思を持ったメンバーが多かったと思います。

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この記事の著者

市古 明典(IT人材ラボ ラボ長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾店の売り子、辞書専門編集プロダクションの編集者(兼MS Access担当)を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、資格学...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

野本 纏花(ノモト マドカ)

フリーライター。IT系企業のマーケティング担当を経て2010年8月からMarkeZine(翔泳社)にてライター業を開始。2011年1月からWriting&Marketing Company 518Lab(コトバラボ)として独立。共著に『ひとつ上のFacebookマネジメント術~情報収集・人脈づくり・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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