MyReferは、2021年3月卒業予定の就職活動で1社以上の内定を持っている学生403名を対象に「21卒就活生の内定承諾に関する調査」を実施し、結果を報告した。調査期間は2020年7月8日~7月9日。
21卒就活生で内定を1つ以上保持している人のなかで、25.1%の人が2社以上承諾する意向だと回答した。これまでは1社のみの内定を承諾して内定式を迎えることが一般的だったが、リーマンショック後の就職活動でも内定を複数承諾する動きは見られており、不景気への不安が背景にあると考えられる。
複数社に内定承諾する理由としては、「どの内定先が自分にあっているか決め手に欠けるから」(48.4%)、「不景気による内定の取消しが不安だから」(45.1%)、「選考スケジュールがずれていて、複数承諾せざるを得ないから」(41.8%)が理由として挙げられている。新型コロナウイルス感染拡大の影響によるオンラインでの選考で意思決定する難しさや、スケジュールのずれによる就職活動の長期化、さらには不景気による内定取り消しへ不安を持っていることが分かった。
また、最終的に1社に絞る時期については、内定者懇親会や内定者研修から内定式までの7~9月(38.5%)、内定式後から年末までの10月~12月(45.1%)、年明けから入社式までの1~3月(12.3%)となっている。半数以上が内定式後に1社に絞る意向だということが明らかになった。
さらに、最終的に意思決定するための情報源としては、「内定者同士の情報」(40.2%)や「現場社員・先輩からのアドバイス」(37.7%)が多いことが分かった。また文理別にみると、文系学生では「クチコミサイトやランキング情報」(39.3%)、理系学生では「人事からの情報提供」(47.4%)も高い影響を与えている。
不安定な状況のなか、企業側は内定承諾者を継続的にフォローしていくことが求められている。最終的な意思決定に影響を与える、内定者同士の関わりや現場社員のアドバイス、人事からの情報提供などの取り組みが重要となるだろうと同社では述べている。