マイナビは、2020年1~7月に中途採用を行った企業の人事担当者を対象に実施した「中途採用実態調査(2020年)」の結果を発表した。調査期間は、スクリーニング調査が7月31日~8月7日、本調査が8月7日~8月11日。インターネット調査により1910人から回答を得た。
2019年12月と比較した中途採用の実施計画は、「増やす」が計7.4%、「減らす(中止含む)」が計24.9%。一方で48.5%の企業が依然として人手不足を感じていると回答した。また、今後の中途採用意向としては、62.4%が「高まる」もしくは「継続」としている。売り手市場が弱まる一方、依然として人手不足感は残るため、採用意欲が高い企業も存在している。
2019年12月以前は75.0%の企業が対面のみで面接を行っていたが、2020年5月には25.9%にまで減少した。6月以降は対面の割合がやや戻ってきているが、それでも7月時点で計43.3%がWebでの面接を行っており、2019年12月以前(19.3%)の2倍以上の導入率となっている。Web面接に対しては、「満足」「不満」がそれぞれ50%前後で拮抗し課題はあるものの、計87.3%の企業が「今後も利用する」としており、採用手法として定着が予想される。
Web面接実施企業は、対面面接のみの企業に比べ、採用者に対して入社後にプラスのギャップを感じる割合が高かった。また、「内定者に質・量ともに満足」と回答した企業の60.0%はWeb面接を導入しており、採用満足度が高い企業ほどWeb面接の導入率が高い傾向だった。
マイナビ転職 編集長の荻田泰夫氏は、同調査の結果について、次のように見解を述べている。
「注目すべきは、Web面接を導入している企業ほど、採用した人の入社後のギャップを「良いギャップ」と感じており、採用に満足している企業が多いことです。これは、対面での面接が組みづらい他地域の人との面接が可能になったことや、Web面接に対してポジティブな印象を持ちやすい若手求職者からの応募が増えていることから、今までにない人材に出会う機会が増え、採用の満足感につながったと推察しています」(荻田氏)