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インタビュー《チーム編成・運営》| 多様性のある組織の運営(AD)

ザ・プラント社長に聞く、多国籍メンバーが心地よく働ける環境づくり

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 ほどなく少子高齢化社会を迎え、人材不足が懸念される日本。先が見えない時代といわれる中で競争力を高めるためには、多様な価値観を持つ人材の連携が重要とされる。そうした攻守の観点で組織づくりを考えたとき、多彩な国籍・文化を持つ人同士の協力・連携は大きな課題だ。そこで、約50名の多国籍人材が日・中・豪のオフィスで活躍するザ・プラント株式会社の創業者・代表取締役 アナトール・ヴァリン氏に、多国籍組織の運営の秘訣、外国籍の人材が日本で働く上で必要なサポートなどについて伺った。

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グローバルな市場から能力・人柄で優れた人材を採用

――まずはザ・プラント社の事業について、そしてヴァリンさんが日本で起業するに至った経緯を聞かせてください。

 ザ・プラントの創業は2005年で、独自のECプラットフォーム、CMS、その他商取引関連のアプリケーションのカスタマイズ開発を行っています。システムの開発・提供だけでなく、運用やコンサルティングも担っており、顧客企業の事業に伴走し、ビジネス課題の解決に寄与することをミッションとしています。

 当社は私にとって2つ目の会社です。1つ目の会社は、名古屋で大学講師をしているときに立ち上げました。日本にいる外国人向けの情報サイトを運営し、私は開発やシステムの運用管理などを担当していたのですが、ユーザーが増えたこともあり、教職を辞して注力することにしました。ただ、だんだんと自分のドメインであるプログラミングに特化した事業をやりたくなったので、1社目を退いてザ・プラントを起業したというわけです。

アナトール・ヴァリン氏
アナトール・ヴァリン(Anatole Varin)氏
ザ・プラント株式会社 代表取締役
1968年米国ニューヨーク州生まれ。1997年に来日。名古屋大学、中京大学などで教鞭を執った後ITビジネスの世界へ。2005年にザ・プラントを創業。日本食(特に焼き鳥)が大好き。日本の好きな街は山梨県の笛吹市で、桃やブドウ狩りなど山梨の自然と夏の花火などを楽しむ。ポートランド州立大学修士課程、愛知大学修士課程修了。

――現在、どんな方が働いていらっしゃるのですか。

 東京本社に勤務する14名の中で、日本国籍のスタッフは4名です。そのうち1名は外国で育った帰国子女、1名はインターナショナルスクールでさまざまな国籍の子どもたちと一緒に修業、残り2名のみが日本で日本の教育を受けて育ちました。ほか10名は、米国、タイ、韓国、中国、オーストラリアの出身者です。ちなみに、私は米国人です。さらに、中国オフィスに中国人スタッフが35名在籍し、オーストラリアに1名常駐しています。

 意図的に外国籍の人を雇おうとしたわけでなく、私のネットワークに日本にいる外国人が多かっただけだと思います。1人目は1社目の会社から来てもらいました。他の人についても、私が直接知っていた人もいれば、知人に紹介してもらった人もいます。中国オフィスの責任者についてはLinkedInを通じてですし、中国人スタッフの大学時代のつながりから、中国・清華大学などから新卒で採用したこともあります。

 なお、採用にあたっては国籍を一切意識したことはなく、あくまでスキルや人柄にフォーカスして決めています。設立から15年が経ちますが、じっくりと時間をかけて人を増やしてきたこともあって、ミスマッチはほぼなかったですね。

 そして、日本企業では珍しいことかもしれませんが、再雇用者も多くいます。当社に務めた後、「もっと勉強したくなったので学校に戻りたい」「友人とスタートアップに挑戦することになった」と、さまざまな理由から退社したものの、再び戻ってくるケースですね。これまで8名くらいが、そうした再雇用者なのですが、全体で約50名と考えればかなり割合は高いほうなのではないでしょうか。戻ってくるのは、会社の居心地がいいからだと自負しています。

――多国籍組織となって、メリットを実感される場面などはありますか。

 まず1つ目はインターナショナルに人材を集められることでしょうか。日本でも優秀なエンジニアは争奪戦です。しかし、国籍を問わなければ、より多くの候補者の中から優秀な人を選ぶことができます。そして2つ目は、ワールドワイドな顧客への対応がしやすいことです。当社の顧客には多国籍企業や海外取引をするインターナショナルな活動をしている企業が多く、私どももさまざまな国籍の関係者と連携することが欠かせないのですが、そうした場合にもコミュニケーションに困りません。また、メンバーそれぞれが多様な価値観や生活習慣を持っているので、アイデアや視点が多様であることも事業に生かされていると思います。

次のページ
日本と各国の文化・習慣を融合し、組織のものとする方法

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

エディター&ライター。児童書、雑誌や書籍、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ライティング、コンテンツディレクションの他、広報PR・マーケティングのプランニングも行なう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

市古 明典(HRzine編集長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾品会社の社員、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事...

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OGURA(オグラ)

フリーランスフォトグラファー

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