こころとヒューマンは、新たにヒューリスティック手法による「こころとインサイト分析」を開発。開発したインサイト分析とアセスメントによる育成プロジェクトに取り組んだ発達障害者が、未経験であったデザイナーやITエンジニアの業務で活躍することに成功したと発表した。
近年、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)の精神障害者数・発達障害者数が爆発的に増加する一方で、精神障害者・発達障害者は「適した業務がない」「職場になじむのが難しいと思われる」といった理由で就労機会を得にくいという課題がある。
そこで、同社はコミュニケーション・メンタルケアのもと、才能や能力を活かせる業務を提供することができれば、精神障害者・発達障害者が社会で活躍すると考え、育成プロジェクトを推進している。具体的には障がい者が社会で活躍することを実現するために以下の3つに取り組む。
こころとインサイト分析を用いたアセスメントに基づき障がい者の才能を開花させる
同社は、人物そのものを評価した基礎アセスメントシートとその障がい者が持つ障がいの特性から、その人の才能や能力を活かせる可能性があるスキルをスコアリングする、こころとインサイト分析ツールを開発。さらに新しく開発した本ツールを用いることで、才能を開花させるアセスメントを確立した。
Cocoroto Innovation Challenge(CIC)により障がい者のスキルを引き上げる
アセスメントにより開花した才能を業務レベルまで育成する取り組みがCIC。障がい者のほとんどがその業務スキルがない、あるいは就労経験すらない状態からスキルアップに取り組む。スキルごとに学習カリキュラムを用意し、育成。技術スタッフが考案した課題をレベル分けして、習熟度が上がるにつれ難しい課題に取り組めるようにしている。課題の最後には実践業務を想定した課題を用意し、課題クリアが類似業務を担当できるかの判断基準としている。各スキルの育成状況を、スキルマップを用いて管理することで、業務への人材配置が可能となる。
コーチングや心理学などの学術に基づく福祉的サポートとスキルのビジネス展開に向けた技術的サポートの両面でスタッフが支援する
障がい者の才能を活かす上で欠かせないのがスタッフのサポート。福祉的サポートは障がい者の能力を呼び起こすのに重要であり、技術的サポートは障がい者の才能や能力の発見、ビジネス展開に重要である。これら2つのサポートはどちらか一方が欠けてしまうと才能を活かしきれない。同社では、福祉スタッフと技術スタッフが協力することで、障がい者のスキルを育成し才能を開花させる。