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自律自走する組織づくりは、従業員エンゲージメントの可視化から! 小さな火種を見つけて大きくしていこう

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典型的な失敗パターン3つに成功の法則を学ぼう

 続いて川本氏は、エンゲージメントの意義や効果を理解した上で、その改善に取り組もうとする企業が陥りがちな「失敗=注意すべきポイント」に言及する。そうした「よくある失敗」の例は、主に以下の3パターンに集約される。

①捉え方が間違っている

 技術的問題の解決などとは異なり、エンゲージメントはチームの構成員がお互い状況に対して適応変化していかないと解決できない。「正解」のない問いを解くには、wevoxで定量化された数値を「他の人はどう見るか?」という視点が大切だ。また、マネージャーが自分の課題として抱え込まず、現場のメンバーと対話しながらチーム全体で解決する姿勢も不可欠だ。

②成功のプラン・体制が築けていない

 「経営戦略とのつながり」「チーム」「運用ルール」「スケジュール」の4つを確実に実践していかないと、意気込みだけで終わってしまう。プランがあっても、それを実現するチームがなければ絵に描いた餅となり、そうした例は非常に多い。

③一気に始めてしまう

 エンゲージメント改善における「よくある失敗」の中でも、一番目立つパターンがこれだという。エンゲージメントの理想は、経営層と現場、そしてプロジェクトを進める事務局の3者がWin-Winの関係を実現することだが、あくまでそれは最終目標としてのあり方だ。それをいきなり実現しようと焦って、多くの組織が失敗する。

 まずは現場の小さなWin(成功体験)を作ることが必要であり、そこを火種としてどんどん周囲に広げていき、最終的にトップダウンの施策として全社的な取り組みにつなげるのが、最も効果的で確実なプロセスだ、と川本氏は語る。

小さな火種を組織の中に作り、周りに広げていく取り組みが必要
小さな火種を組織の中に作り、周りに広げていく取り組みが必要
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 「最初は一部のチームで改善活動をして、火種を大きくしながら広げていく。そういう状態を組織の25%にまで広げていった時点で社内の空気が大きく変化し、それまであまり関心のなかった人たちまでも動き出すようになります」(川本氏)

25%の「うまくいっているチーム」を作ることが改革の第一歩
25%の「うまくいっているチーム」を作ることが改革の第一歩
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 ここで押さえておくべきポイントは、「いかに広がりやすい体制を作るか」だ。そのために「伝道師」や「アンバサダー」と呼ばれる、火付け役になってくれそうな人物(管理職)を事務局が指名し、その人を中心に「小さなWin」を作っていく。同時にその成功体験を共有し、議論につなげる会議体を設けて、定期的に開催していくといった施策が成果につながっていく、と川本氏は説く。


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著者プロフィール

  • 工藤 淳(オフィスローグ)(クドウ アツシ)

    出版社や制作会社勤務の後、2003年にオフィスローグとして独立。もともと文系ながら、なぜか現在はICTビジネスライター/編集者として営業中。 得意分野はエンタープライズ系ソリューションの導入事例からタイアップなど広告系、書籍まで幅広く。

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