LPICとは
LPICは、オープンソースのOS「Linux」を対象にした試験です。世界で50万人以上(2016年5月時点)がLPICを受験しており、LPIC-JapanはLPICを「公正なLinuxスキルの判断基準として、国際的に認められている」「製品メーカーや配布元企業に依存せず、中立構成な立場でLinux技術を評価する」資格としています。なお、試験は日本語または英語で受けることができます。
LPICは3段階のレベルで、体系的な知識と実用的な技術を認定します。
「レベル1」「レベル2」「レベル3」の3つのレベルが用意されており、順次ステップアップする認定構成になっています。上位レベルに認定されるためには、下位レベルの認定が必須です。
なお、レベル1、レベル2の認定を取得するには、それぞれのレベルに用意されている2つの試験を両方とも合格することが必須です。また、レベル3に認定されるには、「300試験」「303試験」「304試験」の3つの試験のうち、いずれか1つの試験に合格する必要があります。
試験の有効期限と再受験/再認定ポリシー
レベル1やレベル2のように、2試験の合格が必要な認定の場合、両方の試験を5年以内に合格する必要があります。
試験を再受験する場合のポリシーは以下のとおりです。
- 同一科目2回目の受験
- 2回目の受験については、受験日の翌日から起算して7日目以降(土日含む)より可能となります
- 同一科目3回目の受験
- 3回目の受験については、最後の受験日の翌日から起算して30日目以降より可能となります。
また、再認定ポリシーは以下のとおりに定められています。
再認定ポリシー
- 認定から5年以内に、保持する認定レベルの最新バージョンの試験を受験すると、再認定されます。最新バージョンの再認定日から5年間は「ACTIVE」と更新される
- 複数レベルの認定を持っている人は、上位レベルの認定日から5年以内に、上位レベルの試験を受験し、再認定を受ける必要があります。再認定を受けると、下位レベルも合わせて有意性の期限が延長され、その後5年間は保持するすべてのレベルで「ACTIVE」と記録される
- 認定日から5年以内に上位レベルの試験を受験し、新しく認定を受けることで、保持するすべての認定が高いレベルの認定と同じく5年間「ACTIVE」と記録される
ここでいう「ACTIVE」とは、認定されたスキルが最新のシステム設計・開発・維持にマッチしているという、LPICが用意している認定ステイタスです。認定日から5年目の日付を過ぎると、認定ステイタスは「INACTIVE」に変更され、過去に認定されたスキルを保持していたという意味になります。認定ステイタスは変化の速いLinux業界で最新の技術を理解しているか否かの判断基準として取り入れているものであり、認定された事実が無効になるわけではありません。
再認定の詳細に関しては、こちら(英語版)もご確認ください。
本稿では、LPICのエントリーレベルである、レベル1について紹介します。
LPICレベル1概要
LPICレベル1では、実務で必要なLinuxの基本操作とシステム管理が行えるエンジニアとして認定されます。基本操作とシステム管理とは、次の2つの能力を指します。
- Linuxサーバの構築ができる
- Linuxサーバ環境の運用・保守ができる
LPICレベル1に関する名称は次のとおりです。
認定名 | LPICレベル1 |
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試験の正式名称 |
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認定証表示名 | LPIC-1 |
LPICレベル1の試験概要は次のとおりです。
受験の前提条件 | 特になし。101試験と102試験のどちらを先に受験してもよい |
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受験費用 | 1試験あたり1万5000円(税抜き、日本語版) |
試験実施方式 |
CBT方式 マウスによる選択方式がほとんどだが、キーボード入力問題も多少出題される |
問題数 | 約60問 |
試験時間 | 90分 |
認定要件 |
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合否結果 | 試験終了時と同時に結果が表示される |
平均勉強時間 | 一般的な目安は1か月〜3か月 |
望まれる スキルレベル |
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