キャリアSNS「YOUTRUST」を運営するYOUTRUSTは、デライト・ベンチャーズをリードインベスターとして、STRIVE、W ventures、ANRIから、シリーズBラウンドで総額4.5億円を調達したことを発表した。
1人あたりのGDPは世界30位まで落ち込み[1]、時間あたりの労働生産性はアメリカの6割に止まっている日本[2]。その要因の一つとして人材流動性の低さが課題に挙げられている。終身雇用で守られた閉じた環境に居続けることで、自己研鑽やスキルアップの機会に恵まれなかった結果、個々が本来持っているキャリアの可能性を狭めてしまったからだと考えられる。実際、日米欧35カ国の傾向として勤続10年以上の従業員の割合が10%低いと、経済の実力を示す潜在成長率が1.4ポイント高い[3]という関係性も出ている。さらに、今後、人材の流動性は高まると9割を超える人が予測[4]しており、流動性の高い環境になることは必然な中で、多様な個人それぞれが、自分のキャリアの可能性を最大化できる機会や場づくりが求められている。
YOUTRUSTは日本型キャリアをゲームチェンジする存在として、周囲から信頼されている優秀な人が自らのキャリアの可能性に気づき、新しい刺激や機会を得られる場としてキャリアSNS YOUTRUSTをいっそう充実したものにしていくために、シリーズBの資金調達を行ったという。
今回調達した資金は主に次の用途に充てていく。
- YOUTRUSTのサービス改善
- YOUTRUSTの認知拡大ならびに新規ユーザーおよびクライアント獲得、既存ユーザーのエンゲージメント向上のためのマーケティング強化
- 内部人材の採用強化
なお、YOUTRUSTでは、転職・副業意欲の高い人と企業のマッチングが急増しているほか、転職に前向きな潜在層がSNSとして利用するケースも浸透し、アクティブユーザー数も着実に伸びてきた。ビジネスモデルとしても独自のユーザープールを活かした採用プラットフォームとして、売上は1年で10倍を超えている。
注
[1]: 1人あたりの購買力平価GDP(USドル)ランキング IMF(World Economic Outlook Database、2021年4月版)
[2]: 労働生産性の国際比較 公益財団法人 日本生産性本部(2020年版)
[3]: 日本経済新聞 2018年4月10日「転職で賃金増」広がる 求人倍率最高、ITけん引より一部引用
[4]: YOUTRUSTユーザー調査(2021年7月、N=426)