パーソルプロセス&テクノロジーは、全国600名の経営者・役員、部長クラス以上のビジネスパーソンを対象に「社内におけるDX推進に関する実態調査」を実施し、結果を発表した。2021年9月1日にデジタル庁が発足し、国を挙げてDX推進が熱を帯びている中、各企業が今期、社内のDX推進に具体的に何に取り組み、どれくらい予算を確保しているのかを調査した。調査期間は2021年9月14日~9月23日。
社内のDX推進において実施していることを聞くと、79.0%の企業が「テレワークの促進」を実施していることが分かった。また、半数以上の企業は「バックオフィスにおけるDX」を推進する取り組みを実施しており、次いで「営業活動におけるDX」、「マーケティングにおけるDX」の順に取り組む企業が多い結果となった。
社内のDX推進のために実施している取り組みに対して、今期(1年間)の予算を聞くと、「バックオフィスにおけるDX」が平均2億6263万円と最も高く、「営業活動におけるDX」は平均2億4197万円、「マーケティングにおけるDX」は平均1億8120万円、「テレワークの促進」は平均1億7879万円となり、当該領域のDXに対して、会社として今期1年間で平均4億8891万円の予算を確保しているということが明らかになった[1][2][3]。
テレワークの促進(n=474、SA)
バックオフィスにおけるDX(n=355、SA)
マーケティングにおけるDX(n=234、SA)
営業活動におけるDX(n=277、SA)
社内DX推進にあたり実施している取り組みについて、具体的に何を行っているかを聞くと、「テレワークの促進」「バックオフィスにおけるDX」「マーケティングにおけるDX」「営業活動におけるDX」全てにおいて「ITツール(システム・ソフトウェア等)の導入」を実施している企業が最も多く8割を超える結果となった。また、テレワークの促進では「機材導入」が73.1%と2番目に多く、営業活動におけるDXでは「人材育成・採用」が49.4%と約半数が実施していることが分かった。
会社でのDX推進は主に誰が主導となっているかを聞くと、経営者・役員(29.2%)という回答が最も多く、「部門長(25.5%)」、「事業責任者(23.8%)」と続き、「DX推進者(20.2%)」が主導して推進していると回答した人は最も少ない結果となった。
注
[1]: 実施している取り組みに対して確保されている予算について、選択肢の中央値を代表値として全て合計し、その数値から平均値を算出。「わからない」と回答した人を除いた平均予算を算出。
[2]: 「0円(予算なし)」は0とし、「10億円以上」を回答した人は次の設問で聴取した具体的数値を使用。
[3]: 「わからない」と1つでも回答した人は算出対象から除外。