インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は、社内公募で他部署の業務を経験できる制度「セレクトジョブ」を10月1日より開始した。
セレクトジョブは公募型の兼務制度で、就業時間の2割を目安に、半年間他部署の仕事を兼務する人事制度。社員が他部署で取り組んでみたい業務に自ら手を挙げ、多様な経験を積むことができる環境を整備することで、社員の成長と自律的なキャリア形成を促し、自己実現につなげることを狙いとしている。
IIJでは、これまでもキャリア形成の機会として、本人の希望を尊重する部署異動施策を実施してきたが、正式な異動は調整に時間を要し、必ずしも本人の希望に添えないなど課題もあった。セレクトジョブは、半年間の兼務かつ社内公募という形をとることで、異動よりハードルが低くなり、早期に本人の希望に沿った業務経験やスキル習得の機会を提供できる。
セレクトジョブでは、社内から募った業務および受入部署が全社に公表され、社員はその中から1つに応募できる。面談などを通じて受け入れ部署・所属部署・応募者の3者が合意した後に、就業時間の2割を目安に半年間、他部署の業務に兼務で取り組む。
2021年度は第1段階として、対象を若手中心の社員に限定して制度をスタートした。25名が19の部署へ応募し、全員がセレクトジョブの趣旨に合致しているとして対象に選出された。なお、応募者は本社の社員だけでなく、約1割が地方拠点からの応募となった。
社員がさまざまな部署の業務を経験することで、部署を越えた人材交流が行われ、組織の活性化やシナジーが生まれることも期待される。IIJは長期持続成長に向けた重要施策の一つとして人材開発を位置付けており、今後もこの取り組みの対象を拡大し、多くの社員の成長を支援し、主体的なキャリア形成を促進する職場づくりを進めていくとしている。