オービックビジネスコンサルタント(OBC)は、人事労務業務の網羅的なペーパーレス化を支援する「奉行クラウドHR Suite」を発売した。
同サービスは、給与明細・年末調整・マイナンバーなどの人事労務の業務領域で、同社がこれまで個別に提供してきたベストプラクティスを集約したオールインワン型サービス。既存の給与システムと共存しつつ、総務人事、労務管理、マイナンバー、年末調整申告、給与明細配付業務を網羅し、ペーパーレス化に必要な5つのプラクティスを提供する。
これにより、自社で業務運用の設計をする必要がなくなるため、網羅的に人事労務業務をペーパーレス化することが可能になると、同社は述べている。また、給与システムを含めて切り替えを検討する場合には、給与業務まで含んだサービスモデルも用意しているという。
5つのプラクティスの詳細は以下のとおり。
1. 人事データベース構築を実現 50種類/約1100個の人事情報項目
人事労務業務に必要な人事情報項目があらかじめ用意されているため、情報を埋めるだけで人事労務業務の土台を構築できる。
2. 総務・人事・労務における55の定型・非定型業務をデジタル化
給与計算、社会保険などの定型業務から、社内アンケート調査などの非定型業務まで、総務・人事・労務の範囲にわたる55の業務をデジタル化する。
3. 従業員のライフイベントに応じた手続きを支援する14の業務シナリオ
入社・退職手続きのほか、産休・育休、高年齢雇用継続給付などの手続きをアシストする14の業務シナリオで、従業員のライフイベントに応じた手続きを行えるようになる。
4. 時代の変化に合わせた最適なプラクティスを提供
働き方の変化やテクノロジーの進歩などに合わせ、最適な業務運用やシナリオが更新される。これにより、その時代に合った人事労務業務のベストプラクティスを入手できる。
5. 人事データと業務基盤の自動更新により、最新の環境で業務ができる
従業員からの申請情報などによって自動的に人事データが更新されるほか、法律や制度改正に合わせて業務基盤が自動アップデートされるため、最新の環境で業務ができる。
また、同サービスはユーザー企業の給与システム環境によって、以下の2つのモデルを選択できる。
既存の給与システムをそのまま利用したい場合
「奉行クラウドHR Suite モデル2」
すでに給与システムを利用している場合や、給与業務をアウトソーシングしている企業に向けて、給与システムはそのままに、周辺業務をペーパーレス、デジタル化するためのベストプラクティスを提供するモデル。モデルの特徴は以下のとおり。
- 既存の給与システムを活用することで、短期間でペーパーレス化の導入効果を得ることができる
- 既存の給与システムとのデータ連携により、給与明細や年末調整申告書のペーパーレス化をすぐに実現できる
以下のような企業におすすめだという。
- 給与システムは変更せず、ペーパーレス化やデジタル化を実現したい
- 自社開発の給与システムを利用している
- ERPシステムと連携したい
- 給与業務はアウトソーシングしている
給与システムの入れ替え・未導入で検討をしている場合
「奉行クラウドHR Suite モデル1」
給与システムの入れ替えを検討している企業や、未導入の企業に向けて、給与業務を含めたトータルの人事労務業務のベストプラクティスを提供するモデル。今後のDX化や社会環境の変化に対し、人事労務環境をワンストップサービスとして利用できるという。モデルの特徴は以下のとおり。
- すべての業務間で人事データがつながり、ペーパーレス化による導入効果を最大化
- 給与明細や年末調整申告書をペーパーレス化するほか、給与業務を自動化することで担当者の業務時間を削減し、付加価値の高い業務に集中できる環境を提供
以下のような企業におすすめだという。
- これからペーパーレス化やデジタル化をトータルで実現していきたい
- 給与システムを入れ替えたい
- 給与システムの導入検討をしている
- 給与奉行を利用している
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