いま人気の講座は?
――プログラミングを学ぶスクールを展開されている皆様ですが、守備範囲は少しずつ異なると思います。まずは自社スクールの特徴や人気の講座について、教えていただけますか。
樋口隆広氏(以下、樋口) 弊社(キラメックス)の「テックアカデミー」は、もともと2012年からBtoC(個人)向けに開始したオフラインのスクールでした。その後、オンライン化したり、BtoB(法人)向けのプログラミング研修を始めたりして、これまで900社くらいにご導入いただいています。現在約50種類にわたるコースを展開しているのですが、中でも最近人気なのは、ノーコードやローコードツールを使ったアプリケーション開発など、業務効率化に関する講座です。
児玉浩康氏(以下、児玉) 「G's ACADEMY」はデジタルハリウッドからスピンアウトした新規事業で、エンジニアリングを通じた独立をテーマにした学校です。したがって、起業に向けたプロダクト開発を目指し、週末に通学している方が一番多いのですが、最近では「社内で新規事業を立ち上げたい」と通われる方も増えています。BtoB向けでは、一般的なスキル研修受託は一切やっておらず、新規事業設立プロジェクトと研修が一体化したような独自プログラムを提供しています。
宮林卓也氏(以下、宮林) 「Progate」では、スクールに通う前段階のプログラミング初学者をターゲットとして、0→1に主眼を置いた授業を展開しています。以前はHTMLのコースがたいへん人気だったのですが、最近だとSQLの人気がじわじわと高まってきていますね。ビジネスサイドでプログラミングを学んでみたい方が増えている印象があります。特にオンライン化が進んだことで、「効率良く成果を出すためにデータを活用したい」というニーズが高まってきたのかな、と感じているところです。
河野英太郎氏(以下、河野) アイデミーでは、オンラインAI学習サービス「Aidemy」を展開しています。かつてはBtoC向けが主力だったのですが、今ではほとんどがBtoB向けになっています。全部で約150のオンラインコンテンツがある中で、「ビジネスパーソンのためのDX入門講座」という、分かりやすいビジネス用語でDXを解説した動画の再生回数が、最近は非常に伸びています。