パーソルキャリアは、2月の転職求人倍率をまとめた「doda転職求人倍率」を発表した。doda転職求人倍率は、中途採用市場における需給バランスを表すもので、dodaの会員登録者(転職希望者)1人に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値。
2月の転職求人倍率は、前月から-0.19ポイントの2.15倍となった。求人数は前月比103.5%、前年同月比139.2%だった。転職希望者数は前月比112.6%、前年同月比115.5%となった。
求人数は、業種別では12業種(「その他」は除外)のすべてで前月から増加。最も増加率が大きかったのは「エネルギー」(前月比109.8%)、次いで「金融」(前月比105.8%)となった。職種別でも11職種(「その他」は除外)のうち10職種で前月から増加し、増加率が最も大きかったのは「事務・アシスタント」(前月比106.2%)、次いで「営業」(前月比105.3%)だった。
2月の解説および3月以降の見通しについては、同社は以下のように述べている。
カーボンニュートラルに向けた再生可能エネルギーに関わる事業開発に伴い、「エネルギー」で求人が増加
2月の求人数は、2020年9月から30ヵ月連続で増加し、前月に引き続き過去最高値を更新した。求人増加率が最も大きかった「エネルギー」では、カーボンニュートラルに向けた再生可能エネルギーに関わる事業開発に伴い、電力会社やガス会社で技術職の求人が増えた。一方、転職希望者数も、新年度に向け転職活動を始める人が多く、例年どおり増加した。転職希望者の増加率のほうが求人数より大きかったため、転職求人倍率は下降した。
新型コロナウイルス感染症の5類引き下げを受けて、特に「レジャー・外食」で求人が増加していく見込み
3月は、国内経済の活性化がより強く進むことが予見され、引き続き企業の人手不足は継続すると考えられるため、求人数は増加が見込まれる。一方で、転職希望者数については、例年3月は横ばいに推移するため、転職求人倍率は上昇すると思われる。今後、新型コロナウイルス感染症の5類引き下げや、マスク着用ルール緩和を受けて人流の回復につながると、特に「レジャー・外食」で求人が増加していくと推測される。
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