ミイダスは、はたらきがいと従来のエンゲージメントサーベイに関する調査を実施した。
調査の概要は次のとおり。
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2023年6月26日(月)~6月29日(木)
- 調査対象:全国の20歳~59歳男女450名(経営者 150 名、取締役会長・代表取締役・取締役・執行役員・中間管理職 150名、部長・課長・一般社員 150名)
- 調査機関: 株式会社ネオマーケティング
4人に1人が「はたらきがい」を感じていないと回答
7割以上が今の仕事に「はたらきがい」を感じていると回答した。理由として「自分の能力や適性を活かせているから」(39.4%)などが挙がった。
一方、4人に1人(25.5%)が「はたらきがい」を感じていないと回答しており、「自分の成果が適切に評価されていると思わないから」(34.8%)、「自分の給与が業務内容に対して適切だと思わないから」(32.2%)、「会社が従業員を大切にしていると思わないから」(27.8%)といった理由が続いた。
コロナ禍で「はたらきがい」が多様化していると回答した人は約8割
コロナ禍以降、「はたらきがい」が多様化していると思う人は 81.1%という結果になった。
コロナ禍以前に「はたらきがい」を感じるうえで大切だと思っていたことは「自分の能力や適性を活かせていること」(26.9%)、「自分の給与が業務内容に対して適切であること」(26.4%)など、評価・成果主義志向が目立つ。一方で、コロナ禍以降に「はたらきがい」を感じるうえで優先度が上がったことでは「リモートワークなど自分にあった『はたらき方』を選択できること」(21.1%)が1番多い結果となった。コロナ禍を経て「はたらきがい」はライフスタイル調和の傾向も見られるようになり、より多様化が進んでいることが分かる。
従来のサーベイでは回答に「主観」と「客観」が混じっている
また、会社の組織サーベイやエンゲージメントサーベイについての質問をした。「会社の組織サーベイやエンゲージメントサーベイではどのような意識で回答しているか」と聞いたところ、「自分の意見だけ伝えるようにしている」(37.3%)という主観で回答する派と、「聞いたことがある他の人の意見も伝えるようにしている」(46.9%)という客観視点も含めて回答する派がおり、「主観」と「客観」が混じっていることが判明した。
「他の社員にとってどうか」という「客観」の視点が追加されることで、73.3%の人が「自分の回答が変わると思う」と回答。また、「アイデアや意見を自由に言えるかどうか」という設問について、質問を「主観」と「客観」の視点に分けて聞いたところ、「自分はとても言えると思う」(主観回答)と答えた人が30.9%に対し、「他の社員はとても言えると思う」(客観回答)と答えた人は17.6%という結果になった。「とても言えると思う」という主張において、他の社員のほうが自分よりも意見発信のしづらさを感じていると思う、という傾向が見られた。「主観」と「客観」の視点に分けて聞くと回答が変わる可能性があるにもかかわらず、従来のサーベイは「主観」と「客観」が入り混じっていることで、正確な課題や社員の状況把握が困難になっていると考えられる。
4人に1人がサーベイで自分の意見を伝えられていない
4人に1人(25.5%)が、組織サーベイやエンゲージメントサーベイで自分の意見を伝えられていないと回答した。役職別でみると、「まったく伝えられていない」と回答した一般社員は10.7%と他層に比べて多いことが分かる。
伝えられていない理由に関して、一般社員は「回答しても改善や反映が感じられないため」(62.1%)という理由が経営者層(41.2%)、中間管理職(37.5%)と比べて多い結果となった。また、企業がはたらく人を大切にしていると感じるときで一番多かった回答は経営者層(50.7%)と中間管理職(42.7%)が「成長や挑戦を後押しする」、一般社員は「従業員の声をくみ取り、有効に活用する」(44.0%)であった。
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