フォー・ノーツは、人事評価を行う管理職を対象に、部下の人事評価における「人事評価の実態調査2024(管理職編)」を実施した。
人事評価を行う際の評価基準の明確さ
自身が勤める会社の人事評価基準について、「明確になっている」が25.1%、「どちらかというと明確になっている」が48.9%と、7割以上の管理職が明確で分かりやすく設定されていると回答した。
評価しているポイントとして最も多いのは「成果」
社員のどのような点を評価しているかについて聞いたところ、最も多い回答は「目標の達成度合い(成果)」で92.4%。次いで、「プロセス(行動)」が69.6%、「役割への貢献度(ミッショングレード)」が60.4%という結果になった。
「全社の評価基準で公正に評価できている」は4割
自身の部下を人事評価する際、「全社で統一された基準に基づき、公正に評価できている」は42.5%となった。一方で、「自分自身の持つ評価軸に基づき、公正に評価できている」は25.3%と、主観的な評価軸で評価を行っている人もいることが分かった。
また、評価結果の公平さについて、3割以上が「公正に評価することが難しい・できない」と感じていることが明らかになった。課長クラスではこの割合が4割となり、他の役職よりも多い傾向にある。
人事評価のやりづらさは「部門間で評価に甘辛があること」
部下の人事評価をする際、8割以上が何かしらのやりづらさを実感していることが分かった。具体的には、「部門間で評価に甘辛があること」が43.1%で最も多く、次いで「評価の基準が不明確」が33.5%、「評価の視点(項目)が不十分・偏りがある」が25.9%と続いた。
「人事評価が原因で、部下の退職につながったと感じる」は4割
過去に退職した部下について、人事評価が原因で退職につながったと感じたことがあるかを聞いたところ、「ある」が12.0%、「どちらかといえばあるように感じる」が27.9%と、約4割が退職の原因になったと感じていることが分かった。
退職につながったと感じる原因は「基準の不明確さ」
前項で部下の退職につながったと感じたことがある人に対し、評価全体の原因を聞いたところ、「評価基準の不明確さ」が48.5%で最多となり、次いで「評価のプロセスが不透明」が39.0%、「部門間で評価に甘辛がある」が37.5%と続いた。
なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査名:人事評価の実態調査2024(管理職編)
- 対象者:人事評価を行う管理職501人(役員46人・部長207人・課長248人)
- 対象企業規模:従業員数100~299人(127人)、300~999人(129人)、1000〜1999人(115人)、2000人以上(130人)
- 対象地域:全国
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2024年8月6日~8日
【関連記事】
・企業の6割が360度評価を導入 フォローやフィードバックの有無で実施意義に大きな差—シーベース調べ
・コロナ後の休職・離職者の増加を3割が感じる 未然に防ぐ仕組み「整っていない」が半数—エムステージ調べ
・組織・チーム内での課題解決をサポート 対話促進フレームワーク「職場のオバケ探し」を提供—NEWONE