jinjerは、企業の人事担当を対象に、「人事労務業務の生成AI利用に関する実態」に関する調査を実施した。
生成AIを業務で利用している人事担当者は3割
自身の業務において、生成AIを利用しているか質問したところ、「既に業務で利用している」と答えたのは34.3%だった。一方で、「利用していない」「現状は利用していないが、今後業務で利用する予定」は合わせて56.6%という結果になった。
利用目的は「文書作成業務を効率化するため」
生成AIを利用していると回答した人に対し、その利用目的を聞いたところ、「メールや報告書など、文書作成業務を効率化するため」が65.4%最多となり、次いで「文章の添削を行うため」が47.6%、「企画などアイデア出しの際に利用するため」が44.3%、「イラストや画像など、クリエイティブ業務を行うため」が40.5%と続いた。
生成AIを人事労務領域で扱う際の課題は「業務範囲」
人事労務領域で生成AIを扱う際の課題を聞いたところ、最も多い意見は「人/組織等、人事情報を多く扱うため、使える業務が限られる」で41.1%となった。次いで、「属人的な業務が多く、使える業務が限られる」が40.5%、「社内で利用制限がかけられているため、使える業務が限られる」が38.4%、「人事労務業務における活用イメージが湧かない」が35.1%と続いた。
生成AIを利用しない最たる理由、「イメージが湧かない」
生成AIを利用していないと回答した人に対し、その理由を聞いたところ、「どのような業務に使うべきか、利用するイメージが湧かないため」が29.4%で最多となり、次いで「情報漏えいなど、セキュリティ性が担保されない可能性があるため」が25.0%、「社内で利用する人が少なく、利用に際して不安を感じているため」が22.8%、「使い方がわからないため」が22.1%という結果となった。
今後あるとうれしい機能は「問い合わせ対応業務の自動化機能」
人事労務システムにおける生成AIに関する機能で、今後あるとうれしい機能について質問したところ、「人事労務に関する問い合わせ対応業務を、AIで自動で行ってほしい」が36.5%で最多意見であった。次いで「従業員や管理者の情報入力AIを活用して簡素化したい」が32.0%、「人事データを元に課題や解決策を提案してほしい」が31.2%と続いた。
なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査概要:人事労務業務の生成AI利用に関する実態調査
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2024年10月11~13日
- 調査対象:企業の人事担当者360名
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