ウォンテッドリーは、ATS(採用管理システム)事業を10月9日より開始するとともに、ATS「Wantedly Hire」を発表した。Wantedly Hireは11月5日に提供を開始する。
同社が9月、Wantedly利用企業の採用担当者159人に行ったアンケートによると、70%が「採用活動における業務負担が多いと感じている(とてもそう感じる+そう感じる)」と回答。その原因を尋ねたところ、「候補者とのやりとり(メッセージ送信や日程調整、結果通知など)」(47%)が最も多かった。
また、採用活動において感じている課題を聞いたところ「採用のミスマッチ(内定辞退や早期離職)」(43%)が最多。以降「業務効率の悪さ」(40%)、「採用基準の不統一」(28%)と続く。
発表を行ったウォンテッドリー 代表取締役CEOの仲暁子氏は、Wantedly Hireはこれらの課題を解消する点が新しく強みであると強調。次のような同製品の特徴を紹介した。
より速く:採用業務の一部を半自動化して担当者の負担を軽減。採用のリードタイムも短縮
システムが採用担当者の業務の一部を代わりに行う。たとえば、複数名の選考官の組み合わせ条件(AND/OR)をもとに日程調整を行うほか、対応が必要な候補者の通知などを実行する。
また、繰り返しフローの設定により候補者対応を円滑化。応募があった際の対応をシステム上に登録しておくと、ワンクリックで日程調整メールを送信できる。
これらの機能は応募者への対応を迅速にし、採用競争を優位に進めることを可能にする。
より確実に①:構造化面接で未経験面接官でも高精度な見極めを可能に
求人ごとに柔軟に選考プロセスを設計できる。また、同一選考ステップ内に、人事面談や課題といった複数のアクションを設定可能で、求人ごとに適した選考過程を用意できる。
採用基準や面接時の質問案のマスターデータを登録し、候補者の見極めポイントを統一。特定の職種においては、あらかじめシステム内にサンプルデータが提供されており、すぐに構造化面接をスタートできる。
より確実に②:データ分析でプロセスの改善を容易化
データ分析機能も装備。不採用や選考辞退理由のデータ登録ができるため、定量的な分析を行って、選考プロセスの改善を図ることができる。
また、採用の目標人数や期限などを設定すると、システムが選考ステップの通過率や滞在時間を予測し、選考の進捗を管理。目標が未達になりそうな場合はアラートを表示し、選考プロセスの改善を促す。
このほか、応募経路別のパフォーマンスを分析できる機能を近日中に追加する予定。
より柔軟に:小回りが効く設計で採用活動を柔軟に
同一の選考ステップ内で「人事面談」や「課題提出」といった異なるアクションを設定可能。アクションごとに日程調整の必要有無の設定や評価を行うこともできる。
ユーザーごとにアクセスできる情報に制限をかけるなどの権限管理を細かく実施できるほか、求人や候補者のグルーピングも柔軟に行える。
なお、Wantedly Hireはこれまで10社に先行して提供しており、現場の採用担当者から高い評価を受けたという。そのうちの1社であるサイバーエージェントに正式導入が決まっている。また、シンガポールを中心に海外でも展開する。
上記以外にもATSとしてさまざまな機能を備えているというWantedly Hireは今後、毎月新機能を追加していくとしている。
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