スピーカー
村田 陽香(むらた はるか)氏
株式会社サイバーエージェント 人事本部 人材戦略室 マネージャー
2010年サイバーエージェント入社。インターネット広告事業部、アドテク部門にてセールスに従事したのち、コミュニティサービスやメディアサービスのプロデューサー、その後「ABEMA」のプロダクトマネージャーを経て、2016年より人事本部人材戦略室にて、社内人材の適材適所を図るキャリアエージェントとして従事。
次世代リーダーを生み出す3つのポイント
次世代リーダーを生み出す必要な要素とは何か。村田氏は3つのポイントを挙げる。
「1つ目は、ビジョンや行動指針、バリュー、パーパスといった『組織の方針』がベースとなります。2つ目は、それを推進していくための『カルチャーの醸成』。そして3つ目として、それらの土台の上に若手への『機会の提供』が成り立つと考えています」(村田氏)
サイバーエージェントでは、創業当初からビジョンとミッションステートメントを明確に打ち出してきた。「若手の台頭を喜ぶ組織で、年功序列は禁止」「インターネットという成長産業から軸足をぶらさない。連動する分野にはどんどん参入」など。これらミッションステートメントには、若手の活躍を重視し、新しいことへのチャレンジを推進する方針が明確に示されている。
そして、組織の方針を推進するため、同社では独自のカルチャー醸成にも力を入れる。ブランドコンセプト「Always Fresh」は、既視感のあるものではなく、常に新しいサービスを生み出していこうという姿勢の表明だ。
特筆すべきは、サイバーエージェントでは挑戦して失敗してもセカンドチャンスが用意されている点だ。村田氏は自身の経験を振り返る。
「当社では2012年ごろ、スマートフォンメディアの立ち上げプロジェクトで、100個ものサービス立ち上げに挑戦しました。私もプランナーやプロデューサーとして携わりましたが、結果的に残っているサービスはほとんどありません。しかし、その経験は次のチャレンジに活かされていると思います。
私も含め、多くの社員が別の事業や新しい役割で再チャレンジしています。失敗が次の機会を失うことには決してならない。どんどん挑戦を推進するカルチャーが当社には根付いているんです」(村田氏)
サイバーエージェントでは、こうした「組織の方針」と「カルチャー」を基盤に、若手が実際に活躍できる機会を創出する具体的な取り組みを展開している。