レバレジーズは、IT人材を採用する企業担当者とIT人材に調査を実施し、「レバテックIT人材白書2025」を作成した。
生成AIの出現により、約4割の採用担当者が「求めるスキルが変化した」と回答
生成AI出現前と比較し、エンジニアに求めるスキルが「変化した」と採用担当者の43.9%が回答した。
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より重要になったと感じるスキルは「コミュニケーションスキル」が48.3%で最も多く、次いで「プロンプトのスキル(生成AIに対して指示をするスキル)」が38.5%、「ピープルマネジメントスキル」が29.8%と続いた。
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一方、以前ほど重要でなくなったと感じるスキルは「プログラミングスキル」が26.0%で最多となり、次いで「資料作成スキル」が24.6%、「予算管理スキル」が21.6%と続いた。生成AIが普及し業務の効率化が進む中、エンジニアに求められるスキルも時代とともに変わりつつあることがうかがえる。
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業務でよく使用する生成AIツールは「ChatGPT」が最多
業務での活用状況について、生成AIを「業務で利用した経験がある」は46.7%となった。
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また、よく使用されているものとしては、「ChatGPT」が85.7%と圧倒的シェアを占め、次いで「Microsoft 365 Copilot」が37.7%、「Gemini」が19.8%と続いた。
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生成AIの導入効果、過半数が「業務の効率化」を実感
生成AIの活用方法としては、「実装(コーディング)」が33.2%、「開発以外の業務改善」が31.3%、「提案/営業(文章作成・要約)」が26.8%で上位にランクインした。
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また、現職で生成AIが導入されていると答えた人のうち、「業務が効率化された」と54.3%が回答した。生成AIの活用によって作業時間の短縮や業務プロセスの見直しが進み、生産性向上につながっていることがうかがえる。
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約7割のIT人材が生成AIにポジティブな印象
生成AIに対するイメージについては、約7割のIT人材が「ポジティブ」または「どちらかというとポジティブ」と回答した。
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ポジティブなイメージをもつ理由として、「業務の効率化が期待できるから」が51.8%で最も多く、次いで「業界の成長と発展が期待できるから」が41.1%、「新たなプロダクトが生み出しやすくなるから」が35.4%と続いた。
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一方、約3割はネガティブなイメージをもっており、「ディープフェイクの悪用リスク」が36.5%で最多となり、「情報漏えいリスク」が31.8%、「権利侵害のリスク」が28.5%と続いた。
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なお、調査の概要は次のとおり。
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調査概要
- 調査年月:2024年11月22~29日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査主体:レバテック
- 実査委託先:GMOリサーチ&AI
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企業側調査
- 有効回答数:1000
- 調査対象:IT人材を採用する企業担当者
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人材側調査
- 有効回答数:3000
- 調査対象:20~59歳、IT人材
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