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「人材の最適化」が進む企業は、業績も価値創造も好調 ポイントは人材の「流動化」—リクルートMS調べ

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 リクルートマネジメントソリューションズは、会社で人事責任者または人事担当者を務める人に対し、「人材マネジメント調査2025」を実施した。

調査にあたり

 同調査は、企業の人材マネジメントの結果と、それに影響を与える要因との関係性を明らかにすることを目的に、次のような構造で設計した。

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 まず、「人材マネジメントの結果」として、「①業績向上」「②新価値創造(新しい価値の創出)」「③人材の最適化」の3つの認識を明らかにしたという。「③人材の最適化」は、従来の採用による「人材獲得」と、育成などによる「活躍支援」に加えて、異動・配置による「流動化」から成るという仮説のもと、それぞれについて確認。次に、「人材マネジメントの結果」に影響を与えている「人材マネジメントの状況」について、「④人事施策方針」の現状と今後、そして導入されている「⑤具体的な人事施策」を確認している。

 各要素の関係性を分析することで、企業がどのような「④人事施策方針」や「⑤具体的な人事施策」を取れば、「③人材の最適化」が進むのかを明らかにした。あわせて、「③人材の最適化」は、「①業績向上」や「②新価値創造」とどのように関係しているかを確認している。

平均値では「業績向上」に関する2項目はどちらも3.50を上回る

 回答者が自社の人材マネジメントの成果について、どのように捉えているのかを項目ごとに確認した。その結果、既存の「業績向上」に関しては一定の手応えを感じている企業が多い一方で、新しい取り組みや価値創出といった「新価値創造」、および事業間での人材の再配置などを示す「流動化」については、課題を抱えている企業が多いことが明らかになった。

 自社に対する評価を要素別に確認すると「業績向上」に関する2項目の値(5点満点、以下同様)がどちらも3.50を上回るのに対し、「新価値創造」に関する3項目の値はいずれも3.50を下回る結果に。これは、売り上げや顧客評価といった現在の成果は一定水準にあるものの、新たな価値創出や将来に向けた変革に関しては、十分に実現できていないと認識している企業が多いことを示しているという。

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「人材の最適化」に課題感

 「人材の最適化」についての自社に対する評価を確認したところ、全体的に企業の問題認識を感じられる結果となった。中でも「6.事業推進に必要な人材の最適化が実現できているか」に対する値は2.54と低く、企業の多くが「人材の最適化」の実現に至っていないと認識していることが明らかになった。

 また、「人材獲得」「流動化」「活躍支援」の3つの要素別に確認すると、「流動化」に関する7項目の値が最も低く、多くが3.00を下回っている。中でも、「12.社内異動により、事業推進に必要な人材を充足できている」や「15.事業縮小や拡大に合わせ、事業横断での人的リソースのシフトがうまくいっている」はともに2.60を下回り、多くの企業が事業環境に応じた人材の再配置に課題を抱えていることが示唆された。

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「人材の最適化」の実現群と非実現群の差が際立つ結果に

 「人材の最適化」の実現状況に応じて企業を「人材最適化実現群」と「人材最適化非実現群」の2つに分類し、その違いを比較した。

 「人材の最適化が実現できている」と回答した「人材最適化実現群」は、「業績向上」「新価値創造」のすべての項目で3.50を上回った。一方、「人材最適化非実現群」は「新価値創造」の3項目において3.00を下回っている。また、すべての項目で群間の差は統計的に有意だった。

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「人材の最適化」を実現するためには両軸で最適化を進める必要がある

 「人材獲得」「流動化」「活躍支援」に関する項目についても、「人材最適化実現群」のほうがすべての項目の値が高く、特に「流動化」に関する項目で大きな差が見られた。

 これらの結果から、「人材の最適化」を実現するためには、ヨコ(事業間での人材リソースの最適化)とタテ(主要ポジションの適性把握と充足)の両軸で最適化を図っていくことがポイントと捉えられる。「人材の最適化」が進んでいる企業では、業績や新価値創造といった成果面でも良好な結果が見られており、流動性の高い人材配置が企業成長に寄与する可能性が高いことが分かった。

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人事施策方針においても「人材の最適化」の実現群と非実現群との差は顕著に

 「人材の最適化」を実現している企業が、どのような人事施策方針をとっているのかについて確認した結果、実現群の企業では、「評価」「異動」「等級」に関する項目で値が高い傾向にあった。中でも「行動・プロセス」と「成果・結果」の両方を評価する方針や、会社主導と従業員の希望を両立させた異動方針をとっていることが特徴的である。具体的には、次のような項目で値が高く、非実現群との差も顕著だった。

  • 「1.等級の格付けは、能力を重視している」
  • 「3〜4.評価は、成果や結果を重視しつつ、行動・プロセスも見る」
  • 「7~8.異動は会社主導と従業員の希望の両立」

 さらに、「人材最適化」を実現している企業には、次の特徴があることが分かったという。

  1. 行動・プロセス評価と成果・結果評価を両立しつつも、成果・結果評価を重視する「評価」方針である
  2. 会社主導と従業員希望の異動を両立しつつも、従業員希望を反映させる「異動」方針である

 また、非実現群との有意差を踏まえると、上記に加え、より能力を重視する「等級」方針であることも有効に機能する可能性があるという。「評価」「異動」「等級」の方針は、いずれか1つのみで「人材の最適化」を実現できるものではないかと同社は述べる。それぞれの方針を適切に組み合わせることで、「人材の最適化」に向けた土台が整うものと考えられるとのことだ。

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 なお、調査の概要は次図のとおり。

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労務管理から戦略人事、日常業務からキャリアパス、HRテクノロジーまで、人事部や人事に関わる皆様に役立つ記事(ノウハウ、事例など)やニュースを提供しています。

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