スリーエーコンサルティングは、企業における残業の実態や残業削減の取り組み状況を把握するため、中小企業に対して残業に関するアンケートを実施した。
残業時間は「現状維持」「減少」がほとんど
過去1年間で、残業時間は増えたと感じるか、減ったと感じるか質問すると、「変わらない」が57.6%で最多となり、「増えた」は10.1%だった。合計すると、3社に2社が「残業時間が変わらない、もしくは増えている」と回答している。一方、「減った」と回答した企業は32.4%だった。

偏りはあるものの「残業の要因」は多岐にわたる
残業が多い従業員の特徴を質問したところ、「業務範囲が広い」が30.1%で最も多かった。しかし、「責任感が強い」が19.5%、「タスク管理が苦⼿」が18.8%、「顧客対応が多い」が18.8%、「社内調整が多い」が12.9%と、これらも⼀定以上の割合を占めており、残業しやすい従業員の特徴は多岐にわたる。

残業時間の削減を意識している企業は多い
残業を削減するための取り組みを⾏っているかという設問に対しては、64%もの企業が「取り組んでいる」と回答した。残業の上限規制について、⼤企業は2019年から、中⼩企業は2020年から施⾏されたことで、残業削減への意識が⾼まりつつあるのだと予想される。

なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査主体:スリーエーコンサルティング
- 調査期間:2025年4⽉8〜22⽇
- 調査対象者:全国の総務‧労務‧法務‧⼈事担当者など
- 調査⽅法:Webアンケート調査
- 有効回答数:139件
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