ラクスパートナーズは、ITエンジニアの採用に関わる「ITエンジニア」と「非エンジニアの採用担当者」を対象に、「IT人材採用のすれ違い、エンジニアと非エンジニア(人事など)の認識ギャップ」に関する調査を実施した。
採用ニーズは中堅層に集中も、実際の確保には苦戦
採用を強化したいと考えているITエンジニア層について複数選択形式で聞いたところ、「経験3〜5年の中堅層」が49.8%で最も多く、「経験1〜2年の若手層」が41.7%、「経験6年以上の即戦力層」が41.1%となった。
次に、その中でも最も採用を強化したいITエンジニア層について聞くと、「経験3〜5年の中堅層」が30.7%で最多となり、「経験6年以上の即戦力層」が22.1%、「経験1〜2年の若手層」が20.3%と続いた。前問の複数回答では幅広い層への関心が見られた一方で、「最も採用を強化したい層」を1つに絞った質問では、中堅層採用への期待がより明確になった。
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実際に、最も採用を強化したいと考えているITエンジニア層を採用できているか質問すると、正社員・外部パートナーのどちらも過半数が「わずかに採用できた」と回答しており、理想とする人材の確保には依然として課題がある様子がうかがえた。特に、正社員に比べて外部パートナーのほうが「採用できなかった」の割合がやや高く、即時的なリソース確保の難しさも垣間見える。
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採用における構造的な問題は、エンジニアと採用担当者のギャップ
「エンジニア」と「非エンジニアの採用担当者」の間でギャップを感じた経験があるか質問したところ、9割近くが「ある」と回答した。
「ある」と回答した人を対象に、ギャップを感じた場面を聞くと、「人物評価と技術評価のバランス感」が43.4%、「技術内容に対しての評価」が37.0%、「業務・専門知識」が35.3%と上位に挙がった。
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IT知識に不安を抱える非エンジニア採用担当者の約3割が、IT知識不足を痛感
非エンジニアの採用担当者に、ITエンジニア採用に必要なIT知識や用語理解にどの程度自信があるか聞いたところ、約3割が「あまりない」「まったくない」と回答。「十分ある」と答えたのは全体の1割強にとどまり、大半の採用担当者が一定の不安を感じながらITエンジニア採用に関わっていることが分かった。
また、ITエンジニア採用で難しいと感じることを聞くと、「候補者の志向の把握」が42.2%で最多となり、次いで「現場部門とのすり合わせ」が39.8%、「条件面の調整」が27.2%と続いた。候補者が「どのようなキャリアを求めているか」を正しく読み取ることが最も困難であり、候補者と現場の橋渡しや技術的・交渉的な局面でも課題を感じており、職種の専門性が高いITエンジニアの採用領域において、非エンジニアである採用担当者が単独で対応するには限界がある現状が浮き彫りになった。
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なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査期間:2025年7月12~14日
- 調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
- 調査人数:1008人
- 調査対象:調査回答時にITエンジニアの採用に関わる「エンジニア」「非エンジニアの採用担当者」と回答したモニター
- 調査元:ラクスパートナーズ
- モニター提供元:PRIZMAリサーチ
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