スリーエーコンサルティングは、企業における従業員の離職理由や離職防止の取り組み状況を把握するため、全国の総務・労務・法務・人事担当者(主に中小企業所属)を対象にアンケート調査を実施した。
半数弱の企業で「直近1年間での従業員の離職」が発⽣
過去1年間に、正社員の離職(⾃⼰都合退職)はあったか質問したところ、「あった(1名以上)」と回答した割合が47%となった。「分からない/把握していない」は22.6%と少なくはない。この回答の中には、「把握はしていないものの離職が発⽣している」というケースが含まれることが予想される。そのため、実質的な「直近1年間での離職割合」はさらに上がるという。
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⼈間関係・給与・やりがいが主な離職理由
離職した社員の主な退職理由として当てはまるものを聞いたところ、意⾒が分かれているものの「分からない/退職理由は開⽰されていない」の36.8%を除くと、「⼈間関係の問題」が14.9%で最多だった。次いで、「給与‧待遇への不満」が13.0%、「仕事のやりがい‧成⻑実感の⽋如」が12.0%と続いた。
上位3つの離職理由のパーセンテージは僅差であるため、⼈間関係だけでなく、給与や待遇、仕事のやりがいも離職の原因になりやすいということは認識しておく必要があると同社は述べる。
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働きやすさ・社内⾵⼟・⼈間関係が特に重要
離職を防ぐうえで最も重要だと感じる要素を質問すると、「働きやすさ」が26.7%、「社内⾵⼟や⼈間関係」が25.7%で過半数を占めた。「給与‧福利厚⽣」の19.8%を上回っていることから、経済的な部分よりも「いかにストレスなく働けるか」という点に重きを置いている従業員が多いことが分かる。
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なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査主体:スリーエーコンサルティング
- 調査期間:2025年6⽉24⽇〜7⽉1⽇
- 調査対象者:全国の総務‧労務‧法務‧⼈事担当者など
- 調査⽅法:Webアンケート調査
- 有効回答数:566件
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