スタッフサービス・ホールディングスは、高校・高専卒、短大卒、専門学校卒、大卒、大学院卒の25歳までを対象に、「新卒3年未満で正社員を退職した若年層の意識調査」を実施した。
8割強が職場のコミュニケーションは重要と回答
同じ会社で長く活躍するために、職場でのコミュニケーションの重要性について質問したところ、「とても重要だと思う」が47.5%、「どちらかというと重要だと思う」が35.8%となり、全体の83.3%が職場でのコミュニケーションを「重要」と感じている結果となった。
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7割強が新卒で就職した会社でコミュニケーションに悩んだ経験あり
新卒で就職した会社でのコミュニケーションに悩んだ経験について聞いたところ、「常にコミュニケーションで悩んでいた」が25.1%、「ときどきコミュニケーションで悩むことがあった」が46.5%となり、全体の71.6%が職場でのコミュニケーションに悩んだ経験があることが分かった。
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6割が同年代(20代以下)とのコミュニケーションに悩んでいる
新卒で就職した会社で、コミュニケーションに最も悩んだ相手の「年代」について質問すると、「20代以下」と回答した人が60.0%で最も多い結果となった。
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さらに、同年代(20代以下)とのコミュニケーションに悩んだ人のうち、入社から「1年未満」で退職した人は54.4%となった。30代以上とのコミュニケーションに悩んだ人と比較すると13.8ポイントの差が付き、同年代(20代)との関係に悩んだ人のほうが、より早い段階で退職する傾向がうかがえる。
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同年代との悩み1位は「コミュニケーション不足」と3人に1人が回答
コミュニケーションの悩みについて具体的に聞いたところ、全体では、1位は「とっつきにくい雰囲気があった・嫌われているように感じた」が35.8%、同率2位は「その相手に対する苦手意識があった」「威圧的・怒っているような態度で接してきた」が29.3%となった。
コミュニケーションで悩んだ相手の年代別に見ると、同年代(20代以下)では「業務連絡以外のコミュニケーションの場がなく、人間関係を築きにくかった」が32.7%で1位。30代以上では「とっつきにくい雰囲気があった・嫌われているように感じた」が45.5%で1位となった。特に同年代(20代以下)ではコミュニケーションの不足が悩みにつながっていることがうかがえる。
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「とっつきにくさ」は全期間で上位に、「業務以外のコミュニケーション不足」は短期退職者で顕著
具体的なコミュニケーションの悩みを退職時期別に見ると、全体で1位となった「とっつきにくい雰囲気があった・嫌われているように感じた」はどの退職時期でも30%を超え、1位または2位となった。「業務連絡以外のコミュニケーションの場がなく、人間関係を築きにくかった」は3ヵ月未満、半年以上~1年未満では1位となり、また3ヵ月以上~半年未満、1年以上~2年未満でも3割近い高い数値になっているが「2年以上~3年未満」ではランク外となった。
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7割強がコミュニケーションの悩みを理由に退職
コミュニケーションの悩みの中で、最も退職するきっかけにつながった内容について質問すると、「とっつきにくい雰囲気があった・嫌われているように感じた」と「威圧的・怒っているような態度で接してきた」が11.5%となり、同率で1位となった。
また、「退職するきっかけはコミュニケーションの悩みではない」と回答した人が26.3%にとどまったことから、7割強が何らかのコミュニケーション上の問題で退職していることが分かる。
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20代以下は「とっつきにくさ」「交流不足」、30代以上は「威圧的態度」が最多
退職につながったコミュニケーションの悩みについて、悩んだ相手の年代別に見ると、同年代(20代以下)では「とっつきにくい雰囲気があった・嫌われているように感じた」「業務連絡以外のコミュニケーションの場がなく、人間関係を築きにくかった」が11.6%で同率1位。30代以上では、「威圧的・怒っているような態度で接してきた」が17.8%で1位となった。
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新卒離職防止の対策の1位は「悩みに気付ける仕組みをつくる」と3割強が回答
新卒で就職した社員が職場のコミュニケーションを原因に退職しないために必要なことを聞いたところ、1位は「新卒社員が悩みを抱えていることに気付ける仕組みをつくる」が35.6%。2位は「仕事量をコントロールして心や時間に余裕が出るようにする」が30.9%、3位は「メンター制度など、新卒社員が悩みを打ち明けられる場や制度をつくる」が27.1%となった。
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20代以下は「気付ける仕組み」、30代以上は「仕事量の調整」を重視
悩んだ相手の年代別に見ると、同年代(20代以下)は「新卒社員が悩みを抱えていることに気付ける仕組みをつくる」が1位。30代以上は「仕事量をコントロールして心や時間に余裕が出るようにする」が1位となり、同年代(20代以下)と比較して、18.8ポイントの差が付いた。
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半年未満は「相談の場や制度」、半年~3年未満は「仕事量調整」が2位に
コミュニケーションが原因で退職しないようにする対策案について、新卒で就職した会社を退職した時期別に見ると、1位はどの時期も共通して「新卒社員が悩みを抱えていることに気付ける仕組みをつくる」となった。一方で、対策案の2位は退職時期によって違いが見られ、半年未満で退職した人は「メンター制度など、新卒社員が悩みを打ち明けられる場や制度をつくる」となり、半年~3年未満で退職した人では「仕事量をコントロールして心や時間に余裕が出るようにする」が2位となった。
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なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2025年6月10~16日
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調査対象:
- 全国在住18~25歳男女
- 学歴:高校・高専卒、短大・専門学校卒、大卒、そのほか(大学院卒など)
- 新卒で正社員として就職した会社を3年未満で離職経験がある人
- 転職経験があること(2社目が「会社経営」「自営業」「スポットワーク(スキマバイト)」は除く、「無職」は除く)
- 現在、有職か無職かは問わない
- サンプル数:全体706ss
- 出典:スタッフサービス・ホールディングス調べ
![サンプル数:コミュニケーションに悩んだ相手の年代[画像クリックで拡大]](http://hz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/7078/12.jpg)
サンプル数:コミュニケーションに悩んだ相手の年代
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![サンプル数:新卒で就職した会社の在籍期間[画像クリックで拡大]](http://hz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/7078/13.jpg)
サンプル数:新卒で就職した会社の在籍期間
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