同調査は、調査実施時点で3か月〜1年の間に転職した全国男女500名(20-49歳)を対象として、2020年3月20日~22日に実施された。調査の結果は以下のとおり。
転職決定時と転職後の“自分の働いている姿”に「ギャップを感じた」と回答した転職者が約半数存在
転職後1年未満のビジネスパーソンに「転職決定後にイメージしていた働いている姿と、実際に入社してからの働いている姿にギャップを感じるか」という質問をしたところ、「とても感じた」と回答した人が15.6%、「やや感じた」と回答した人が33.4%で、約半数(49.0%)の転職者が、今の自分の働いている姿に何らかのギャップを感じていることが明らかになった。
「転職後に慣れなかったこと」と「転職後の悩み」では、どちらも「人間関係」が最多
転職後1年未満のビジネスパーソンに「転職後に慣れなかったこと」を聞くと、「人間関係」と回答した人が30.0%で最も多く、次いで「社風や企業文化に関すること」が27.6%、「就業時間や休暇制度など勤怠に関すること」が23.4%だった(「特に慣れなかったことはない」を除く)。
また、「転職後の悩み」についても聞いたところ、「人間関係」と回答した人が28.2%で最多、次いで「労働時間について」が25.0%、「給与が希望と異なる、給与がアップしない」が21.0%だった(「特に悩みはない」を除く)。
「転職後に慣れなかったこと」と「転職後の悩み」どちらも、「人間関係」と回答した人が最も多い結果となった。
転職後に悩みを相談できる人がいないのは約2割で、約8割は相談できる人が存在
転職後1年未満のビジネスパーソンに「転職後の悩みやもどかしさを気軽に相談できる人はいるか」を聞いたところ、相談できる人が「いない」と回答した人は21.0%で、約8割(79.0%)の転職者に相談できる人がいることが分かった。
また、相談できる人として「家族」と回答した人が47.4%と最も多く、次いで「友人・知人」が42.8%、となり、転職者の半数近くは「家族」や「友人・知人」に転職後の悩みを相談していることが分かった。
「相談できる人がいても、悩みを十分に相談できていない」または「相談できる人がいない」転職者が約8割
転職後の悩みを「相談できる人がいる」と回答した転職者は約8割いたが、「転職後の悩みや不安、孤独感の相談や共有が十分できているか」という質問をしたところ、「十分相談ができている」と回答した人は全体の20.0%にとどまった。
また、相談できる人はいるものの「十分に相談できている」と回答しなかった人(56.2%)と「相談できる人はいない」と回答した人(21.0%)を合わせると「転職後の悩みについて十分に相談できていない人」が約8割(77.2%)も存在することが判明した。
転職後に職場で孤独を感じたことがある人が約6割。分からないことを気軽に相談できずにいる状況
転職後1年未満のビジネスパーソンに「転職後に孤独を感じたことがあるか」聞いたところ、「とても感じた」と回答した転職者が25.6%、「やや感じた」と回答した転職者が33.8%となり、約6割(59.4%)の転職者が転職後、職場で孤独を感じたことがあると分かった。
また、孤独を感じた時を具体的に聞くと「誰に相談したらいいか分からない(40代男性)」「情報が共有されない(40代女性)」「悩みや相談に乗ってくれる人がいない(20代女性)」「社内のルールが分からない(30代男性)」など、分からないことを気軽に相談できないときに孤独を感じている様子がうかがえた。
今回の調査結果について、CAREER POCKET事業責任者 兼 転職同期コミュニティマネジャーの齊藤陽氏は次のように考察を述べている。
「今回の調査では、転職者には悩みを気軽に話すことができる人はいますが、悩みを十分に相談できる転職者は2割程度しかいないことが分かりました。
また、転職先に入社する前に思い描いていた働いている姿と今の働いている姿に、転職者の約半数がギャップを感じていたり、転職後の悩みについては『人間関係』に関する悩みが多く、相談する相手としては『家族』『友人・知人』という回答が多いことから、転職後の悩みについて、多くの転職者は社内の人間に相談しづらい面があると思われます。さらに、およそ6割の転職者が、転職後、ふとしたときに『孤独を感じた』と回答しており、推測ではありますが、悩みを十分に相談できなかったり、問題を解決しうるアドバイスを十分に得られず、自分ひとりで悩みや不安を解決・解消しようとするときなどに孤独を感じているのではないでしょうか。
こうした結果から、社外の人間、それも『同じ問題に直面したことがある、もしくは、その問題を解決したことがある』経験者が、転職者にとっては『悩みを十分に相談できる相手』となり得そうです」(齊藤氏)