JIRCは2020年4月、スタジアムのインタビューメーカー事業本部内に設置された研究組織。「キャリア人生をより豊かに」というミッションを掲げ、人材の流動化が進む日本においてミスマッチなく採用、面接が行われる世の中を実現し、日本経済の活性化につなげることを目的に活動する。
JIRCでは、採用や面接に携わる人事に有益な情報を提供することを目的として、採用・面接の基本からトレンド、HRTechやAIテクノロジーなどの最新技術まで研究・調査を行い、その内容を公開していく。加えて、面接官の育成を目的とした集合研修プログラムを新たに開発・実施し、適切な人材の見極めはもちろん、応募者へのアトラクト(動機付け)ができる人材を輩出し、企業と求職者のミスマッチ低減に向けた貢献を目指す。
なお、キャリアデザインの有識者として、青山学院大学経営学部・大学院経営学研究科教授 山本寛氏、法政大学キャリアデザイン学部教授 梅崎修氏、同教授 田中研之輔氏がアドバイザーとしてJIRCの活動に協力する。
また、JIRC設立と合わせて、「面接官ごとの技量差がでる要素分析」を初の調査報告書として作成した。同社が提供するクラウド型面接官研修「imトレーナー」によって得られた評価結果に基づいて分析したもので、面接スキルの評価が高い面接官と低い面接官でどういった違い、傾向があるのかを明らかにした。
分析結果の概要は以下のとおり。JIRCでは、こうした面接官の課題を解消するための情報をセミナーや、SNSなどのアカウント(Twitter)を通じて発信していくとしている。
<分析結果サマリー>
高評価を得た面接官と、低評価となった面接官で大きな点数差が生じたポイントは、「事実の掘り下げ、志向の見極め、本音と真意の引き出し」の3要素。
高い評価を得た面接官の3つの特徴
- 応募者がリラックスした状態で本音を語れる雰囲気づくりができている
- 行動事実の深堀による評価ができている
- 応募者に合わせた動機形成ができている
低い評価を得た面接官の3つの特徴
- 緊張感がありざっくばらんに話ができる雰囲気になっていない
- 行動事実ではなく応募者の印象で評価をしてしまっている
- 応募者に合わせた動機形成ではなく一律の回答になってしまっている