ピープルマネジメントの中核を成す3つのイベント
――「言うは易く行うは難し」だと思いますが、御社のツール「Wistant」は優れたコーチであろうとする、つまりはピープルマネジメントに取り組もうとするマネージャーを支援する製品と考えてよいですか。
はい。我々は「目標設定・管理」「1on1」「フィードバック」をピープルマネジメントの核と定義付けているのですが(図3。図1も参照)、Wistantはマネージャーのスキルに頼らずこれら3つのイベントを効果的に実行できる仕組みを提供しています。
そもそも、なぜこの「目標設定・管理」「1on1」「フィードバック」という3つのイベントが大切かというと、これらは仕事の中で「人と向き合う」イベントなんですね。これらを最適化していくことで、企業にピープルマネジメントを定着させることができます。
しかし、これら3つのイベントをただ実行すればよいわけではありません。従業員や組織にとって納得できるものでなければ、どのイベントもいずれ実施されなくなりますから、企業はそれぞれの組織に合わせて設計を行い、従業員への「サービス」としてイベントを提供する必要があります。Wistantは3つのイベントをより良いサービスとして実施することも支援します。
――3つのイベントは、図3にある順に進めるのですか。
最初に行うのは目標設定ですが、1on1とフィードバックは頻繁に繰り返すことになります。弊社の場合、目標設定は3か月に1度、1on1は2週間に1度、フィードバックに関しては月に一度の360度評価に加えて3か月に一度のパフォーマンス評価を行っています。ですから常に3つを順番に行うわけではありません。すべての企業がこの運用にする必要はなく、組織の成長ステージや課題に応じた最適な頻度があると思います。ただし、3つのイベントを高い頻度で実施することはとても重要です(図4)。