エンワールド・ジャパンは274社(外資系企業57%、日系企業43%)に対し、「ジョブ型雇用」に関する意識調査を行い、その結果を発表した。調査実施期間は2020年8月31日~9月2日。
アンケートの結果、ジョブ型雇用を知っている企業は91%だった(外資系企業:89%、日系企業:94%)。
約7割の企業が「ジョブ型雇用は企業にとってメリットがあると思う」と回答(外資系企業:76%、日系企業:61%)。
ジョブ型雇用のメリット第1位は「専門的なスキル・知識のある即戦力人材を採用できる」(外資系企業:77%、日系企業:72%)。第2位は「成果にコミットしてもらいやすい」(同:65%、49%)で、外資系企業が日系企業を16ポイント上回った。同社は、成果主義の文化を持つ外資系企業と、成果のみで評価を行っていない日系企業の文化の違いが反映されていることが推察できるとする。
一方、デメリットの第1位は「適性がないと判断したときに異動ができない」 (同:50%、56%)だった。第2位は「事前に業務の範囲を定義するのが難しい」(同:44%、55%)となり、すでにジョブ型雇用が主流となっている外資系企業と、メンバーシップ型雇用を主流としてきた日系企業の違いが見て取れると、同社は述べている。
46%の企業が「ジョブ型雇用で採用はしやすくなると思う」と回答。その理由として「候補者の強み、キャリア志向と会社のニーズ、育成の擦り合わせが行いやすいため」などの声が挙がっている。「そう思わない」と回答した企業からは「ジョブ型は特定のスキルを持った候補者をターゲットにしているため、条件を満たす候補者が少ない場合は採用に時間がかかる」などといった意見があった。
また、「ジョブ型雇用で全体的な採用コストは高くなる」と答えた企業は41%。「専門領域に特化するため」「追加費用が必要」などの理由が挙がっている。一方、「低くなる」とした企業からは「マッチングが容易になり、採用コストの低減に繋がる」などが理由が挙がった。