憧れのIT業界の会社に人事として飛び込んだ私。単語帳をつくるなどの努力で、社員が話す専門用語に抵抗感がなくなったころ、IT/Web人材に特化した求人サイト“Find Job!”(現FINDJOB!)への求人掲載をいきなり命じられて、さあたいへん。疑問の山の前で立ち往生でしたが、エンジニアの熊田さん(仮名)が力を貸してくれたおかげで、何とかPHPエンジニアの求人票を書き上げ、翌日にはFind Job! に掲載することができたのでした。
エンジニア求人の作成についてのエピソードについては前回をお読みください。
「神様、仏様、そしてPHPエンジニアの皆様、どうか、どうかウチの求人にエントリーをお願いいたします! なにとぞ、なにとぞ~」
Find Job! の管理画面を見つめ、お祈りをしながら、エンジニアさんのエントリーをソワソワと待っている私。初めて書いたエンジニア求人も眺めては、一歩前に進めたことを実感していました。
すると突然、ポップアップが出現しました。Find Job! にエントリーがあったことを知らせる通知です。その通知にうれしくなった私は思わず「キターーーーーー!!」と声を上げてしまいました。恐らくフロア中に響き渡るほどの大声だったと思います。
「どんなエンジニアさんがエントリーしてきてくれたのだろう?」とドキドキしながらレジュメを開いてみると……そこには驚愕の事実が待っていました。
「なっ、なんだ? なんなんだこりゃ? いったい何て書いてあるの? PHPというプログラミング言語は確かに書いてある。でもどうやって、ウチに合致しているエンジニアさんだって判断すればいいの? 私、エンジニアさんのレジュメが全然読めなーーーーーい!」
喜びも束の間、全身から冷や汗が出るのを感じました。エンジニアの求人票を書いて、そこにエントリーが来れば何とかなる! なんて思っていた自分がとても浅はかだったことに気づかされました。
「落ち着け私。ここまで来たら何とかするしかない! 専門用語だって3日でマスターしたんだから、きっと理解できるはず。きっと解決策はある!」
そう思い直し、レジュメを印刷して分からない箇所をピックアップして調べ始めました。しかし、レジュメを調べれば調べるほど、私はエンジニアのレジュメを見るための基礎知識が全然足りないことが分かるばかりです。この基礎知識を得るためには、エンジニアのレジュメが読める人にコーチしてもらうしかない――。すぐに、考え頼みの綱のあの人にFacebookで連絡しました。
「熊田さん、お願いがあります。いつもお願いばかりしていることを重々承知の上でのお願いです。日中は開発でお忙しいと思うので、お仕事終わりにお時間をいただけませんか? もちろん、御礼にご飯をご馳走させていただきます!」
返信は即来ました。
「そろそろ宇田川さんから連絡来る頃かな? なんて思ってたよ。それから、さっき何か叫んでなかった? エンジニアフロアまでその声が聞こえてきたよ(笑) その件かな? まぁ、それは後ほど聞けばいいか。開発も一段落したので今日は時間が取れますよ。行きつけの店があるので業務終了後、現地集合で~」
業務終了後、熊田さんが指定したお店に到着すると、入り口付近で熊田さんが待っていてくれました。そして、テーブル席に案内されると同時に私は頭を下げ、熊田さんに大声でこうお願いしました。
「熊田さん、私のエンジニアの先生になってください!」

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宇田川 奈津紀(ウダガワ ナツキ)
一撃必殺のスカウト能力を持つことから人事界隈や人材界隈で“メスライオン”と呼ばれる。人事責任者としてスタートアップから4000名近い企業までを経験。IT、広告、人材業界と幅広い業界に携わり多種多様な職種採用を統括し、人事部長としてダイレクトリクルーティングをはじめとする採用戦略設計と構築、採用ブランディングを管轄。
...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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はしもと あやね(ハシモト アヤネ)
イラストレーター・漫画家。「わかりやすく・おもしろく」をモットーにコミカルなデフォルメタッチイラストを描き、挿絵・コミックエッセイ・ロゴマークデザイン等を中心に幅広く活動中。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

