これまで、採用フローの上流から順を追って、活躍する人材を採用するための考え方や中途採用を成功させるための具体的な方法ついてお話ししてきました。最終回となる今回は「入社後の活躍促進」をテーマに、定着までの道のりについて解説します。
オンボーディングの重要性
皆さんの会社では、入社初日に新入社員をどのように迎えていますか。日本でも「オンボーディング」という言葉を聞くようになって久しくなりました。すでに7割の企業がオンボーディングを導入しており、その内の6割以上が「効果を実感している」と回答しています[1]。
オンボーディングは転職文化の強い欧米のほうが日本より進んでおり、その差は外資系企業と日系企業の間でも見られます。しかし、外資系企業か日系企業かということにかかわらず、まだ手探りで進めている企業が多いのも事実です。
オンボーディングの主な目的は「会社に早く馴染み、活躍までの道のりを手助けすること」ですが、必要とされる内容や情報は企業、業種、役職、職種によってさまざまな上、確固たる正解があるわけではありません。さらに、コロナ禍でオンボーディングをリモートへ切り替えた企業も多く見られました。ニューノーマルとしてリモートオンボーディングに取り組むことは素晴らしいことだと思いますが、こちらにもまだチャレンジングな側面が多く残されています。
リモートでのオンボーディングの注意点
例えば、会社に出社していれば困ったときに隣で誰かがすぐにサポートしてくれますが、リモートワーク環境下ではそのようにはいきません。オンライン研修の内容やスピードについてきているか、きちんと理解できているか、よりインタラクティブなコミュニケーションを挟みながら、入社者のフォローを行う工夫が必要になるでしょう。
また、配属後、業務をスムーズに進められ、困ったときには誰かに気兼ねなく質問できるように、配属前からチームメンバーや関連部署とコミュニケーションを図る機会を設けることも大切です。コミュニケーションが得意な人もそうではない人もいることを理解し、オンラインでの顔合わせやランチのセッティングなどを人事がサポートましょう。
在宅勤務で家で1人で仕事をしていると、会社に慣れるまでは特に閉塞感も感じやすくなります。入社したばかりでは業務の連絡も不慣れな相手と取ることが多いので、誰かと話す機会があったとしても、入社者は孤独を感じていることがあるかもしれません。リモートでオンボーディングを行う際は、入社者のメンタル面にも配慮する必要が出てくるでしょう。
注
この記事は参考になりましたか?
- 入社後の定着と活躍を見据えた中途採用戦略連載記事一覧
-
- オンボーディングが中途入社者の活躍・定着を大きく左右、順調に滑り出すための3段階の施策とは
- 中途採用の明暗を分ける 採用パートナーの正しい選び方・付き合い方
- 中途採用の落とし穴 経営者から現場まで一貫した採用意識の重要性
- この記事の著者
-
狐崎 壮史(キツネザキ タケシ)
エンワールド・ジャパン株式会社 人材紹介事業部 営業統括部長/ヴァイスプレジデント
海外営業などを経験した後、2006年にイギリス系の人材紹介会社にて人材紹介のキャリアをスタート。金融業界をはじめ、製薬・ヘルスケア業界、リテール業界・製造・流通、インターネット業界など幅広い業界における社内ITポジション...
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

