クラウドマーケティングツールやクラウドマネジメントツールを展開するロジック・ブレインは、企業の人事担当者1005人を対象に、人材定着における企業の対応および適性検査システムに関する調査を実施し、結果を発表した。調査期間は2021年10月14日~15日。
「現在のあなたの業種を教えてください」と質問したところ、「サービス業(23.9%)」と回答した人が最も多く、次いで「製造業(23.4%)」「建設業(9.1%)」「医療、福祉(9.0%)」「情報通信業(IT)(7.6%)」「運輸業、郵便業(7.1%)」「金融業、保険業(5.9%)」「電気・ガス・熱供給・水道業(3.1%)」「不動産業、物品賃貸業(2.8%)」「教育、学習支援業(1.9%)」「人材派遣業(1.4%)」と続いた。
また、「お勤め先の離職率はどのくらいですか?」と質問したところ、「10%未満(30.2%)」「10%~20%未満(32.7%)」「20%~40%未満(23.8%)」「40%~60%未満(10.2%)」「60%~80%未満(2.4%)」「80%以上(0.7%)」という結果となった。
社員の離職率改善の一環として「コンディション維持・向上のために行っている施策はありますか?(複数回答可)」と質問したところ、「社員教育・研修(46.0%)」と回答した人が最も多く、次いで「人事評価制度導入(41.3%)」「福利厚生待遇の整備・充実(31.2%)」「適性検査(パーソナリティ分析・診断)システム導入(27.8%)」「定期的に1on1を実施(27.4%)」「労働トラブル相談・対応窓口の設置(24.1%)」「昇給昇格基準の明確化(22.4%)」「一定期間での人事異動(19.3%)」「何も行っていない(10.3%)」と続いた。
適性検査システム以外では、どのような方法で取り組んでいるか、フリー回答で求めると、下記のような回答が挙がった。
- 定期的な個人面談を行い、仕事に対する思いを聞くようにしている。上司に言いにくいことを言える環境にするため、直属の上司でない第三者と話す機会も設けている(20代/女性/医療、福祉/東京都)
- ポジション毎の明確な役割を示し、半期毎に達成のための目標を自分で設定して、その達成度合いを数字で評価。いわゆるジョブ型を採用している(30代/男性/サービス業/大阪府)
「人員配置は上司と部下の相性を見て決めていますか?」と質問したところ、「はい(68.7%)」「いいえ(31.3%)」という結果になった。約7割は相性を考慮しているようだが、約3割は相性を見て決めていないともいえる。会社として、社員のパーソナリティを把握することの重要度はどのくらいなのだろうか。
そこで、「社員のパーソナリティ・性格を把握することは、どのくらい大事だと思いますか?」と質問したところ、「とても大事だと思う(48.3%)」「ある程度大事だと思う(46.9%)」と回答したのは約9割で、「あまり大事だと思わない(3.4%)」「全く大事だと思わない(1.4%)」は1割にも届かなかった。このことから、社員のパーソナリティを把握することを重要視している企業が多いことがうかがえる。
「現在使用している適性検査(パーソナリティ分析・診断)システムには満足していますか?」と質問したところ、「とても満足している(25.1%)」「ある程度満足している(57.4%)」と回答したのは約8割で、「あまり満足していない(14.3%)」「とても不満がある(3.2%)」は2割に届かなかった。適正検査システム導入すれば、概ね課題は及第点といったところだが、一部不満が残ることもある様子がうかがえる。
そこで、「適性検査(パーソナリティ分析・診断)システムで不満なのは、どのようなことですか?(複数回答可)」と質問したところ、「診断結果の精度が低い(35.8%)」と回答した人が最も多く、次いで「どのような診断結果なのか分かりづらい(34.1%)」「適性検査(パーソナリティ分析・診断)システム自体の信頼性が乏しい(32.3%)」「システムの結果をどう現場に反映したら良いか分からない(25.8%)」「診断項目が少なく細かい分析ができない(22.9%)」「使いづらい(16.1%)」と続いた。
最後に、「適性検査(パーソナリティ分析・診断)システムにあったら良いと思うのは、どのような機能ですか?(複数回答可)」と質問したところ、「結果を基にどうすれば良いのか解決策まで示してくれる(42.1%)」と回答した人が最も多く、次いで「パーソナリティまで正確に診断できる(37.3%)」「数値やグラフで可視化されていて分かりやすい(31.7%)」「マネジメントに特化している(27.8%)」「集計した結果を基に組織全体の診断もできる(20.5%)」「AIが客観的に診断してくれる(19.4%)」「コンピテンシー評価が明確(13.9%)」と続いた。
具体的な解決策の提示、精密なパーソナリティ診断、そして結果が一目瞭然という適性検査システムを求めていることがうかがえる。