Indeed Japanは、「採用担当者の業務実態」に関する調査を実施した。
- 調査主体:Indeed Japan
- 調査対象:直近1年間で実務を行っている人事・人材採用担当者1,647名
- 割付方法:実務担当(人材採用のみ/人材採用およびその他の業務)と従業員数(2~299人/300~999人/1000~4999人/5000人~)をそれぞれ掛け合わせてアンケートを回収。スクリーニングの出現率に基づいてウエイトバック集計を実施
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2021年10月22日~11月2日
採用担当者の業務実態
採用・人事業務以外も従事している採用担当者は72.4%
採用実務担当者に、直近1年間で実務に携わった業務内容を尋ねた結果、「『採用業務』のみに携わった」と回答した人は24.1%であった。また27.6%は、採用以外も含め「『人事業務』だけに携わった」と回答した。72.4%が「総務」や「労務」など、人事・採用以外の業務を兼務している実態が明らかになったという。
採用に割けている時間は業務全体の43.4%
各業務に、自身の全体業務のうちどの程度の割合を割いているか尋ねたところ、採用業務に割けている時間は全体業務の43.4%となった。なお、採用も含む人事関連業務に割けている時間は51.0%となっている。
また、企業規模別で見ると、従業員2~299名の企業で採用業務に割けている時間は平均35.5%で、従業員300名以上の企業になると、平均5割以上の時間を割けているという違いがあったという。
採用業務の中で、人材採用のために最も重要なのは「面接」
人材採用業務フローの中で最も重要だと思う業務を尋ねた結果、1位は「面接の実施・同席(12.5%)」、2位は「人材要員計画・採用計画の立案(10.0%)」であった。
しかし、実際に業務にかけている時間の割合を調査しところ、「面接の実施・同席」には平均16.1%しか時間をかけられず、面接実施前の各種調整業務に平均52.4%の時間がかかっていることが分かった。
採用担当者の課題/問題意識
74.9%が「ゴースティング」を経験
日本において、応募者と連絡が取れなくなる「ゴースティング」を経験したことのある採用担当者は74.9%にのぼることが判明。44.2%が「応募を受け付けた後、応募者へ連絡をしたが、何の返信もなかった」、40.7%が「約束した面接に応募者は来ず、さらにその後も連絡はなかった」、33.4%が「面接の日程調整に入ってから連絡が途絶えた」といった経験の実態があった。
課題/問題意識で最も多かったのは「求める人物像と異なる人の応募が多い」
人材採用業務における課題・問題意識について尋ねた結果、最も多かった回答は「求める人物像と異なる人の応募が多い」(41.9%)、続いて「求人に対する応募が増えない」(40.7%)で、ともに4割を超える結果となった。
3位は「面接日程・方法の調整にコスト(時間、人手)などがかかっている」(21.7%)、4位は「書類選考のコスト(時間、人手)などがかかっている」(19.5%)となり、2割程度が該当した。
なお、自由回答で、人材採用の業務全般において「変革させたい」と思うことを質問したところ、以下のような回答が得られたという。
- 「応募要項と異なる条件の方が来ることも多く、面接前に天秤にかけ、面接を効率的にできたらより使える時間も多くなる」(女性/32/東京/会社員(事務系))
- 「オンライン面接を取り入れることで、面接希望者が会社まで来なくて済み、負担を軽減させたい。また、オンライン面接により、日本全国から応募しやすい状況にしたい」(男性/33/東京/会社員(その他))
- 「要件を満たしていない人の応募は減ってほしい。連絡も無しに面接に来ない非常識な人は排除して欲しい。そのような人に費やす時間があったら他のことに時間を使いたい」(女性/49/北海道/会社員(事務系))
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