ミクシィは4月1日より、これまで試験運用を行っていたリモートワークとオフィスワークを融合した働き方「マーブルワークスタイル」の正式な制度化を決定した。
同制度では、部署ごとに状況に応じて最適な出社回数を選択でき、フルリモートワークも可能とするほか、日本全国どこでも居住を認め、交通手段の範囲を拡大するなど、柔軟性のある働き方を実現できる。
同社は2020年3月から全社的にリモートワークを導入し、同年7月からはコロナ禍以降を見据えた新しい働き方として、マーブルワークスタイルの試験運用を開始していた。オフィスでの就業を基本としつつ、週3日までのリモートワークを可能とするほか、フレックスタイム制のコアタイムを従来の10:00〜15:00から、12:00〜15:00に短縮した制度となっていた。
試験運用期間中、正式な制度化に向けたルール整備の参考にするため、定期的に従業員アンケートを実施。その結果から、リモートワークが増えても生産性には大きな影響がないことが分かったという。また、管理職からは業務特性や事業フェーズなど、部署の状況によって業務上の最適な出社回数や出社のタイミングが様々であることから、部署ごとに出社回数を決定したいという意見が多く見られたと、同社は述べている。
一方で、業務外コミュニケーションが減ったと感じている従業員が一定数いることも判明し、相互理解や連携の不足など、チームビルディングに関する課題があることもうかがえた。
こうした検証結果を踏まえ、マーブルワークスタイルでは、部室長がそれぞれのチームの状況に応じて最適な出社回数を選択できるようになり、フルリモートワークも可能とする。また、フレックスタイム制のコアタイムを正式に12:00〜15:00までとするほか、12:00までに出社が可能な範囲で、日本全国どこでも居住できるようになるという。
加えて、遠方居住者でも必要に応じて出社しやすくするために、交通費支給対象とする交通手段の範囲を飛行機や新幹線などにも拡大し、上限15万円/月まで支給。今後は、オフラインでのコミュニケーション活性化や組織力向上のための施策を実施する予定だとしている。
-
制度概要:
○ 部署ごとに最適な出社回数を選択でき、フルリモートワークも可能
○ コアタイムを従来の10:00〜15:00から12:00〜15:00に短縮
○ 交通手段を飛行機や新幹線などにも拡大し、交通費を上限15万円/月まで実費支給(5月より適用)
○ 日本全国どこでも居住可能に
- 対象者:正社員、契約社員、エキスパート社員、アルバイト
- 期間:2022年4月1日~
【関連記事】
・転居費用を会社が負担、モバイルワーク社員が対象―カルビー
・テレワーク実施率は28.5%で横ばい、実施継続の意向は80.2%で過去最多―パーソル総合研究所
・リモートワーク・テレワークの常態化が進行、約8割は10月以降も継続と回答―パーソルキャリア調べ