※1:朝日新聞デジタル「女性の働きやすさ、日本はワースト2位 英誌ランク付け」
※2:内閣府「女性の活躍促進」
女性のライフステージとキャリア形成の現実
10年ほど前から、東京証券取引所と経済産業省は共同で、女性活躍推進に優れた上場企業を「なでしこ銘柄」として選定、紹介する取り組みを行っています。これは、中長期的な価値向上が見込まれる魅力ある企業として投資を促進することと、それにより各社の女性活躍推進の取り組みをいっそう促すことを目的としています(経済産業省「女性活躍に優れた上場企業を選定『なでしこ銘柄』」)。
このように、女性の活躍推進に対する社会的な動きが加速している一方で、私の周りには結婚や出産を機に退職し、その後の復職に苦労する女性は未だに多くいます。2020年のワークライフバランスの実現状況についての調査では、離職のきっかけとして(1年以上の離職期間がある回答者が対象)、女性は「結婚」「第一子の妊娠・出産」が最も多いという現状が分かります。
私は、どんなライフステージにある女性も、働くことを望む人が「働き続けることのできる環境作り」が必要であると思っています。そのような環境作りは、社会全体の労働力回復の第一歩にもなるでしょう。女性の持つポテンシャルを発揮できる環境を作り、女性の働き方に関する支援を行うことは、人口減少による「人材確保」が深刻な現代の企業において喫緊の課題であるともいえます。さらに、近年では女性管理職を増やすことが、社会全体でも提唱されています。