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インタビュー《人材採用》| 障がい者雇用

義務で終わらない障がい者雇用、戦力化の成功パターンとそのポイント


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 2021年3月より、企業は従業員数の2.3%(法定雇用率)以上の障がい者を雇用することになった。これには従業員数43.5人以上の企業が該当する。とはいえ、受け入れに適切な準備や配慮が必要な障がい者の雇用については、苦労している人事が少なくないようだ。もちろん、障がい者も戦力として会社に貢献できることが、本人・企業双方にとって幸せであることに異論はない。それにはどうすればよいか。障がい者の戦力化に成功している企業の施策とは。株式会社リクルートスタッフィングが展開する障がい者の方向け人材紹介・派遣サービス「アビリティスタッフィング」でマネジャーを務める飯尾朋子氏に聞いた。

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飯尾 朋子

飯尾 朋子(いいお ともこ)氏
株式会社リクルートスタッフィング エンゲージメント推進部 アビリティスタッフィンググループ マネジャー
2001年リクルートスタッフィングに入社。一般事務および専門職領域のジョブコーディネーターとしてスタッフの方への仕事紹介を担当。2007年ジョブコーディネーション部のマネジャーに就任。2019年4月、エンゲージメント推進部 アビリティスタッフィンググループのマネジャーに就任。「不安を安心にかえて、ひとつでも多くの就労機会を」をコンセプトに、日々障がいのある求職者の方と、障がい者雇用を推進したい企業の支援を行う。

少しの配慮で存分に能力を発揮

――障害者雇用促進法の改正による、2021年3月からの法定雇用率引き上げに伴い、多くの企業が障がい者の雇用を推し進めたように感じます。

 定性的なところでいうと、日々お話を伺っている中では、法定雇用率の引き上げをきっかけに、障がい者雇用を前向きに考える企業が増えていると感じます。ただ、採用に意欲的な企業がある一方、コロナ禍などで解決できずにとどまっている企業もあり、二極化しているというのが現状です。

 弊社が法定雇用率引き上げ後の2021年6月に行った調査[1]では、「障がい者雇用数を増やしますか」という問いに“はい”と回答した企業は4割程度でした。残念ながら、一概に全ての企業が障がい者雇用を増やすというわけではないようです。厚生労働省の障害者白書などでも、達成企業の数字にそれが表れています。

[1]: リクルートスタッフィング「企業における障がい者雇用の実態調査

――二極化とのことですが、障がい者の雇用に意欲的な企業は、なぜ“意欲的”なのでしょうか。

 ダイバーシティ推進を企業課題と捉えている企業や、業務の効率化といった具体的なメリットが得られたという企業は、障がい者雇用をさらに推進しています。そうした企業は、障がい者雇用が社会問題として上ってきた頃から環境を整え、着実に雇用を進めてきています。

 実際のところ、身体障がいをお持ちの方の場合、障がいの特性により行動や作業範囲に制約はありますが、環境を整えれば多数の方が活躍できます。

 一方で、精神障がいをお持ちの方の場合、体調面がすぐれないことから、勤怠や勤務に不安を感じる企業もあります。ですが、就業時間を配慮してもらうことにより、これまで培ってきた経験やスキルを活かして企業に貢献している方は大勢いらっしゃいます。それが評価につながり、雇用が進むケースも見受けられます。

 ちょっとしたきっかけや働く環境への配慮を提供すれば、持っている経験やスキルを存分に発揮する方は少なくありません。実際、活躍されている方も多いです。採用担当の方も、その方ができることに着目していただくのがよいと思います。

――一方で、法定雇用率をクリアするため、いわば義務として障がい者を雇用する企業も少なくないと思うのですが、そのときに問題となるのは担当業務の決定や職場への定着です。これらの問題を解決している事例があれば教えてください。

 おっしゃるとおり、まずどの業務を担当してもらうか、というところでつまずくケースが多いです。それは「障がい者」という視点で担当してもらう業務を決めないといけないと思い込んでいるからです。それでは選択肢が限られてしまいます。今では障がい者の方が多数活躍する企業の多くも、最初の頃はそうでした。

 しかし、障がい者雇用のためではなく、生産性向上のための業務を現場にヒアリングしてみると、組織の仕事効率化が図れると思っていても手が回っていない業務が切り出されてきたりします。そういう業務を障がい者の方に担当してもらうことで成功されている企業があります。

 障がい者雇用では、管理部門で仕事を切り出していくことが多いと思いますが、それも手一杯になり、どうしたらよいか分からなくなってしまう。さらに、他の現場には障がい者の方の受け入れに不安を持つ方もいる。よくあるパターンですが、手間はかかってもそこを乗り越えて業務を設計していくことが大切です。その後は、雇用した障がい者の方の能力を見ながら、「この人はこれができそうだよね」と担当業務をより良い形に見直していく。これが受け入れに成功するパターンの一つです。

 また、障がい者の方を受け入れるためにはものすごくサポートしなければいけないのだろうと、過度に身構えないようにしましょう。まずは定期的な振り返り時間を設けることと、健康状態を日々把握できるようにしておくことが大切です。健康状態の把握にはシステムの活用なども効果的です。そのうえで、障がい者の方が困ったり悩んだりしたときに相談できる先を明確にしましょう。

 もう一つ、企業の中だけで抱え込まないことですね。例えば、厚生労働省は障がい者の定着支援のサポートに力を入れており、そのシステムを活用することも一つの方法です。また、弊社のような障がい者雇用支援企業でも、定着支援を行っています。

――そうした外部サポートは、具体的には何をしてくれるのでしょう?

 雇用した障がい者の方に対し、第三者の視点で困っていることはないかと話を聞いたり、ハローワークではジョブコーチとして現場に入ってサポートしてくれたりします。弊社では1ヵ月に1回以上、精神保健福祉士などの有資格者が日常生活や服薬状況などを聞きながら、体調の変化や状態に合わせた面談を実施しています。また、障がい者の方が「こんな些細なことを言っても大丈夫なのか」と遠慮することなく、気兼ねなく何でも話せる場をつくるように心掛けています。困っていることや話したいことを外に吐き出すことで安定して働き、職場に定着するケースもありました。先ほども申し上げましたが、相談先を設けることは職場定着につながっていくことが多いです。

――サポートしてくれる先はどこで見つけられますか。

 Web検索でも見つけられますし、厚生労働省でも支援策を紹介するパンフレット(PDF)を配布したり、障がい者雇用の相談窓口を開設したりしています。また、地区のハローワークや労働局などに相談をしてみるのもよいでしょう。さらに細かいところまでサポートが欲しいという場合には、有料サービスを利用するという方法もあります。

――その他に、障がい者雇用に際して突き当たる課題には何があるでしょう?

 採用の段階でいうと、現場のことも考えて、どのような方を採用するのが良いのか迷われるケースが多いと思います。もし、障がい者の方にフィットするポジションが見つからないのであれば、まずはオープンポジションで募集をしてみて、応募された方の適性を見て担当業務を決定するという採用の仕方があります。

 雇用した後のマネジメントという面では、先ほど述べたことと重複しますが、やはり考えすぎてしまうとよくありません。障がい者の方をマネジメントする方の相談先を用意するなど、受け入れる側のサポートも大切です。受け入れる方は障がい者雇用のプロではないことが多いですし、私自身の実体験からもサポート体制は欠かせないと感じます。

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この記事の著者

市古 明典(HRzine編集長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾店の売り子、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事を...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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