パーソルキャリアは、6月の転職求人倍率をまとめた「doda転職求人倍率」を発表した。なお、doda転職求人倍率は、中途採用市場における需給バランスを表すもので、dodaの会員登録者(転職希望者)1人に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値。
6月の転職求人倍率は、前月から+0.06ポイントの1.91倍、求人数は前月比106.3%、前年同月比155.5%となった。転職希望者数は前月比103.1%、前年同月比105.9%だった。
求人数は、業種別では12業種すべてで増加(「その他」は除外)。最も増加率が大きかったのは「商社」(前月比109.3%)、次いで「メディア」(前月比109.1%)だった。職種別でも11職種すべてで増加し(「その他」は除外)、増加率が最も大きかったのは「専門職(化学・食品)」(前月比110.5%)、次いで「企画・管理」(前月比109.8%)となった。
6月の解説および翌月以降の見通しについては、同社は以下のように述べている。
6月の求人数は、2020年9月から22ヵ月連続で増加し、前月に引き続き過去最高値を更新した。求人増加率の大きかった「商社」では、特にOA機器の専門商社で求人が増加。その背景には、オフィス改装や移転、業務効率化の推進を受け、オフィス用品や情報通信機器に対する需要が高まっていることが挙げられる。一方、転職希望者数は、例年夏の賞与後に転職を検討する人が増える傾向にあり、今年も同じ動きが見られ、増加したと考えられる。
7月の求人数は、例年6月に新卒採用が落ち着き、7月から9月にかけては中途採用が活発化するため、増加が予想される。一方で、転職希望者数は中長期的には引き続き増加傾向にあるが、7月については、コロナ前同様に微減するとみられ、これらを受けて転職求人倍率は上昇すると推測。また、原材料価格の高騰やウクライナ情勢による影響は、転職市場全体にはまだ見られていないものの、局所的には出てきているため引き続き注視が必要である。
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