EY Japanは、オックスフォード大学と人的資本経営に関わるグローバル調査「Humans@Center Research 2022」を共同で実施し、その結果を発表した。
調査の結果について同社は、以下のように述べている。
同調査は、日本を含む世界主要23ヵ国、935名のCXO(役員)層、および1127名の従業員を対象にした企業変革に関する定性・定量両面からの調査であり、企業変革の成否に影響をもたらす6つの主要ドライバーを新たに特定した。また、6つの主要ドライバーが変革の成功率の向上に寄与するだけでなく、全てに取り組むことで変革の成功率が大幅(2倍以上)に向上することが明らかになった。
- 動機付ける:組織全体の共感を得られるビジョンを掲げる
- 寄り添う:従業員の声を尊重する組織文化を醸成する
- 醸成する:テクノロジーを活用することでイニシアチブの具現化を促進
- 奨励する:責任の所在を明確にし、変化に備える
- 主導する:必要なリーダーシップスキルを見極め、醸成する
- 協働する:つながりと共創の最善の形を見いだす
世界的に人的資本に関する情報開示の義務付けが進み、日本国内においても、政府が提唱する新しい資本主義で人的資本への投資が重視されるなど、人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで企業価値向上につなげる「人的資本経営」への注目が高まっている。企業変革の成否を左右する要因は複雑に絡み合っているものの、同調査はその根本を成すのは人の行動、とりわけ感情の変化に伴う行動の変化であること、つまり人を中心に据える企業変革の重要性を裏付ける結果となった。
なお、同社は、人的資本価値経営を日本で加速させるために、以下4つの人的資本価値関連サービスを展開する。
- 人的資本可視化サービス(ISO30414認証取得支援、戦略に基づくKPI・KGI設計支援、人事データ基盤構想立案支援)
- リスキリング
- ミドル・シニアを活性化する自律型マーケットプレイスの構築
- チェンジマネジメント
【関連記事】
・人的資本を活かす戦略人事の学校「NEWONE HR Accademy」を10月14日より開校―NEWONE
・プライム上場企業の86%が人的資本情報の測定・開示に向け検討・取り組みを実施―デロイト トーマツ調べ
・人的資本に関する情報開示ガイドライン「ISO 30414」コンサルティングを開始―リンクアンドモチベーション