LinkedInは、仕事に関する意識調査を実施し、その結果を発表した。同調査は、就労者が働き方の現状と希望をどのように考えているかを調べることを目的に、日本を含む世界17ヵ国で、18歳以上の就労者約2万3000人を対象に行われ、日本では1026人を対象に調査を行った。
調査の概要と結果は以下のとおり。
- 調査期間:2022年12月7日~12日
- 調査実施国:アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、インド、シンガポール、オランダ、ブラジル、オーストラリア、メキシコ、アイルランド、スペイン、イタリア、日本、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、スウェーデン
ミレニアル世代・Z世代は「仕事に全力で取り組んでいる」が半数を下回る
「仕事に全力で取り組んでいると感じるか?」という質問に対し、「当てはまる」と回答した人は、全体では53%と半数を超える一方で、世代別に見ると、Z世代と呼ばれる18-24歳は44%、ミレニアル世代とされる25-34歳は40%となった。
35歳以上では、全ての年代において50%を超えた(35-44歳:53%、45-54歳:54%、55歳以上:60%)のに対し、Z世代・ミレニアル世代は平均数値が顕著に低く、半数を下回った。
「仕事に全力で取り組まない」と答えた理由について、前問で最も数値が低かった25-34歳では、「仕事以外にもっと優先すべきことがある」が46%で最も多く、次いで「今の賃金では割に合わない」「がんばって働いてもあまり評価されないと感じる」「仕事に対してやる気が起こらない」の3項目がいずれも43%となり、上位を占めた。また、「積極的に社会に貢献できる仕事ではないため」(31%)も、他の世代と比べて多い結果となった。
今年中の転職を考えている割合が高い25-34歳、転職の課題として挙げるのは「専門分野」
「2023年に転職することを考えているか?」という質問に対し、「考えている」と答えた人は全世代では27%となった。一方、世代別に見ると、35歳以上は全ての年代で30%を下回った(35-44歳:28%、45-54歳:22%、55歳以上:23%)のに対し、18-24歳は33%、25-34歳は40%に上った。
ここから、Z世代・ミレニアル世代のほうが35歳以上より「2023年中の転職」を考えている人が多く、かつ、25-34歳に至っては、全世代の中でも突出して多い傾向にあることが分かった。
また、転職を考えていると回答した人に「今の仕事を辞めたい主な理由」を聞いたところ、前問で最も数値が高かった25-34歳では、「もっとお金を稼ぎたい」(37%)、「ワークライフバランスを改善したい」(29%)、「今の仕事では成長の機会がないと感じる」(21%)が多く挙がった。
続いて、「転職やキャリアアップに際して、抱えている課題」に対しては、25-34歳については、「専門分野」と答えた割合が他の年代よりも際立って多い(43%)結果となった。
今回の調査結果から、Z世代・ミレニアル世代は、他の世代と比較すると「仕事以外に優先すべきことがある」と考える人の割合が多く、また「今年中の転職」を積極的に考えていることが分かった。
また、中でも25-34歳のミレニアル世代は、キャリアアップのための自身の課題発見力が高く、専門的な知識やスキルを高めることが重要だと感じている人が多い傾向にあることが明らかになった。
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