Cisco機器の設定手順
一言でいうと
コマンドを入力し、動作を確認した後、その設定を保存する。
試験のポイント
- Cisco機器の設定ファイルであるrunning-configとstartup-configについて理解しておきましょう。
- Cisco機器のコマンドを入力するためのCLIモードの特徴を理解しておきましょう。
Cisco機器の設定インタフェース
一部の例外を除いて、Cisco機器を利用するには何らかの設定が必要です。Cisco機器を設定するためには、以下の2通りのインタフェースがあります。
- GUI(Graphical User Interface)
- Webブラウザ上で設定パラメータを入力して設定や確認を行う
- CLI(Command Line Interface)
- コマンドベースでCisco機器の設定や確認を行う
GUIは操作が直感的で分かりやすく、指示に従ってパラメータを入力すれば設定ができます。初期設定や基本的なIPルーティングなど典型的な設定に関しては、設定ウィザードが用意されていて、ウィザードに従ってパラメータを入力すれば、必要な設定が完了します。ただし、GUIではできない設定もあります。
一方CLIは、Cisco機器のコマンドを知らないと設定などを行うことができません。しかし、Cisco機器を扱う場合にはCLIを使うのが基本です。Cisco機器を完全に制御するためにはCLIを利用します[1]。
ネットワーク技術者としては、Cisco機器のコマンドをしっかりと把握して、CLIでCisco機器の設定や確認ができるようになりましょう。CCENT/CCNA試験でもCLIが中心で、適切な設定コマンドや確認コマンドの知識が求められます。
CLIで設定するためのPCとの接続
Cisco機器をCLIで設定するためには、以下のものが必要です。
- ターミナルソフトウェア
- PCのシリアルポート
- コンソールケーブル(ロールオーバーケーブル)
ターミナルソフトウェアは、Cisco機器へコマンドを送ったり、コマンドの結果を受け取って表示したりするためのソフトウェアです。よく利用されているターミナルソフトウェアとして「TeraTerm」や「Putty」などがあります。
PCとCisco機器を接続するには、コンソールケーブルとシリアルポートが必要です[11]。Cisco機器のコンソールポートとPCのシリアルポートをコンソールケーブルで接続します。コンソールケーブルはロールオーバーケーブルとも呼ばれます。
注
[1]: GUIを利用するためには初期設定が必要ですが、初期設定はCLIで行う必要があります。ただし、たいていの機器はGUIがすぐ使えるよう、工場出荷時に初期設定がされています。
[2]: 現在販売されているPCの多くには、シリアルポートが備わっていません。そこで、USB-シリアル変換ケーブルによって、USBポート経由でルータのコンソールポートと接続します。